第45鉄 時速300kmで夢心地! 新幹線E5系「はやぶさ」試乗会に行ってきた杉山淳一の+R Style(1/7 ページ)

» 2011年02月28日 11時50分 公開
[杉山淳一,Business Media 誠]

 国内最速、時速300kmの東北新幹線「はやぶさ」が3月5日にデビューする。これに先駆けて、2月18日に一般試乗会が開催された。応募者数56倍のチケットに、筆者は期せずして当選。今年の運を使い尽くしたかな……と思いつつ、いそいそと乗りに出かけた。E5系の乗り心地も興味深いけど、そもそも試乗会ってどんな雰囲気なんだろう?

map 今回のルート。GoogleMapsで筆者による各ポイントについての説明が読める

ある日、郵便受けに”DREAM”が入ってた

 2月の10日ごろ、郵便受けからいくつかの封筒を抜き取った。この時期はだいたい電話やカードの請求明細ばかりで、あんまりうれしい便りではない。ところが、そんなうれしくない封筒たちの間から、素敵な手紙が出てきた。東北新幹線E5系「はやぶさ」をデザインした黒い封筒に、「記念試乗会招待券」の文字。おおっ、この間インターネットで応募した試乗会に当選したぞ! こいつはうれしい! ここで運を使ったら、前日に買ったドリームジャンボ宝くじは当たらないと思うけど、やっぱりうれしい!

招待券が届いた!

 E5系「はやぶさ」記念試乗会は、2011年2月18日から20日にかけて実施された。大宮−仙台間と盛岡−青森間で合計8本の試乗列車を仕立て、各列車500名、合計4000名を招待するという催しだ。開催告知は2011年1月12日。世間の期待と関心はJR東日本の予想を大きく上回り、1月21日に締め切った時点で応募総数は、なんと24万6252名だった。

 24万人といえば、昨年のシーズンで吉田市から富士山頂を目指した人と同じくらい。今年、就職を希望する大学生66万人のうち内定が出ていない人と同じくらい。昨年夏時点で製造業に従事した派遣労働者と同じくらい。全国の味覚障害患者さんの数と同じくらい。下関と釜山を結ぶ関釜フェリーの去年1年間の乗客数と同じくらい。厚労省の年金記録で訂正が必要な人と同じくらい。……という膨大な数――って、「誠」が扱いそうなネタをそろえてみたけどピンとこないな(笑)。

 まあ、とにかくすごい数になってしまったわけだ。そこでJR東日本は1月26日、各列車の試乗席を50ずつ増やし、合計4400名にすると発表した。これで当選倍率は約61倍から約56倍に下がった。下がったとはいえ約56倍だから、現在、山手線の駅で待っているとき、たった1編成しかない「ワンピースラッピングトレイン」に出会う確率と同じくらいだ……やっぱりピンとこないけど。

 でも、なんとなく56倍はすごいし、幸運だし、滅多にないことだよね……ということにして、本当は仕事が詰まっていて各方面に申し訳ないんだけど、いそいそと仙台発大宮行きの試乗会に参加してきた。

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