営業マンは教えてくれない。住宅選びで失敗する“ギャップ”あなたはどうする? 住まいの選び方(1/3 ページ)

» 2011年02月18日 08時00分 公開
[権田和士(日本エル・シー・エー),Business Media 誠]

権田和士(ごんだ・かずひと)のプロフィール

早稲田大学卒業後、日本エル・シー・エーに入社。現在は同社で執行役員。住宅業界向けコンサルティングで、日本最大規模の実績を誇る住宅不動産事業部の事業部長を務め、これまで50社以上の支援を行う。1年間のうち、300日以上講演や研修を行い、その研修生は年間でのべ4000人以上に及ぶ。住宅・不動産業界の未来を見据えた業界動向のほか、全国各地の工務店やデベロッパー、ハウスメーカーの個別事情に精通している。また住宅業界の専門誌などで、数多くのコラム連載を行っている。経営コラム「住宅業界を斬る!」を連載中。


 新築住宅を購入して住み始めると「コンセントが足らなくて延長コードばかり」「えっ、テレビはこっちじゃなきゃダメなの? マルチコンセントの位置がおかしい」「これだと、照明スイッチがタンスの後ろに隠れてしまう」――こんな経験をしたことがある人も多いのでは。また賃貸住宅に住んでいる人でも、同じようなことを感じたことがあるだろう。

 事実、3年以内に戸建て住宅を新築した人に聞いたところ、3人に1人が「もう一度家作りをやり直したい」と答えている(日経ホームビルダー2007年11月号※全国の男女300人からアンケート結果)。

 なぜ、このようなことが起きるのだろうか。

 それは「住宅購入時に気にするポイント」と「生活してから気になるポイント」に大きなギャップがあり、それに気付かずに住宅を購入してしまうからだ。チラシやWebサイトに載っている素敵な住宅に気分が高揚し、実際にモデルハウスや展示場に行ってみると優雅な外装・インテリアに胸を躍らせる。そして理想の生活が実現できると思い、住宅の購入に踏み切る。

 しかし、その後に待っているのは日々の日常生活。朝昼晩の食事、ゴミ出し、洗濯、家の掃除、それに子育ても加わってくる。住宅購入時にそのような生活の視点を考えて住宅を選ばないと、後で「しまった!」という後悔につながってしまう。だからこそ、住宅購入時にはワクワクする素敵な暮らしだけでなく、日常の生活者の視点からも住宅を検討してほしい。

 では、どんな点に後悔する人が多いのか。それを具体的に見てみよう。

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