矢野経済研究所は3月31日、「ヘアケア市場※に関する調査結果」を発表、2009年度の市場規模を前年度比1.8%減の4262億5000万円と推計した。2年連続の減少で、同研究所では「リーマンショック以降の景気後退が影響しており、一部には回復の兆しは見えるものの、個人消費の低迷など厳しい状態が続いている」と分析している。
分野別に見ると、「シャンプー市場」「リンス市場」「トリートメント市場」の3つから構成されるヘアケア剤市場は、前年比2.0%減の2220億円とダウン。毛髪業市場も、前年度比4.5%減の1390億円と大幅に減少している。
一方、育毛剤・養毛剤・発毛促進剤・発毛剤市場は、セルフ流通で店頭販売される「一般流通」、通販、訪販、業務用などの「その他流通」、医療機関で医師によって処方される「医家向け流通」の3つに分けられるが、「その他流通」と「医家向け流通」が拡大したことから、前年度比5.8%増の585億円と見込まれている。また、植毛市場も植毛医療の認知度や美容意識が高まっていることから、前年度比2.3%増の67億5000万円と好調だ。
矢野経済研究所では今後のヘアケア市場について、「ストレス社会による薄毛人口の増加、高齢化の進行、消費者のアンチエイジング志向の高まりなどから微増で推移し、2010年度の市場規模は前年度比0.5%増の4282億円となる」と予測している。
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