混雑回避も仕事が心配――どう思う? 大型連休分散化

» 2010年03月08日 16時19分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 国土交通省では、観光が集中する大型連休を分散し、混雑緩和や観光需要を刺激することなどを目的とした祝日法改正案を検討。国民の祝日を月曜日に設定する「ハッピーマンデー」を廃止し、以前の祝日に戻すことも議題に入れている。祝日のあり方について消費者はどのように考えているのだろうか。

 アイシェアの調査によると、「祝日改正法案が検討されていることを知っていますか?」と尋ねたところ、「知っている」は38.1%。男女別に見ると、「知っている」の比率は女性(34.5%)より男性(40.9%)の方が高かった。

 「地域ごとに大型連休の取得日が変わることをどう思いますか?」と聞くと、「賛成(とても賛成+どちらかというと賛成)」は33.6%、「反対(とても反対+どちらかというと反対)」は66.4%と反対派が優勢だった。

 具体的に理由を尋ねると、「賛成」の人では「道路や公共交通機関の混雑が回避できる」「観光地が混まない」といった意見があった。一方、「反対」の人では「帰省しても親と休みが会わず親孝行できない」「遠方の友人と休みが合わなくなる」のように異なる地域の人との交流を懸念する声が挙がったほか、「地域をまたいだ仕事先との取引がかみ合わず、弱者が取引先に合わせる形になり、仕事を休めない」「コンピュータシステムの大規模な変更も必要になり、トラブルの元になる」「本社・支社のある会社では休めない人が出てくる」といった仕事に関する意見も多数あった。

地域ごとに大型連休の取得日が変わることをどう思いますか? (出典:アイシェア)

 「ハッピーマンデーが廃止され、国民の祝日が月曜日ではなく以前の祝日に戻ることをどう思いますか?」と尋ねると、「賛成(とても賛成+どちらかというと賛成)」は51.0%、「反対(とても反対+どちらかというと反対)」は48.9%とこちらは賛否が拮抗(きっこう)していた。

 具体的な理由を聞くと、「賛成」の人では「祝日の本来の意味が分かるから」「月曜日の休みが多すぎて困っていたから」「3連休よりも飛び石で休みがあったほうが良い」といった声があった一方、「反対」の人では「連休を増やすべき」「せっかくハッピーマンデーに慣れたので」などの意見があった。

 インターネットによる調査で、対象は20代〜40代の男女462人(男性56.1%、女性43.9%)。調査期間は2月16日から19日。

ハッピーマンデーが廃止され、国民の祝日が月曜日ではなく以前の祝日に戻ることをどう思いますか? (出典:アイシェア)

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