Ustreamの登場で休日の記者会見は増えるのか誠 Weekly Access Top10(2010年2月20日〜2月26日)

» 2010年02月24日 10時00分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 先週最も読まれた記事は「できる人とできない人の『めんどくさい』の違い」。2位は「“スペック”が高い人の特徴」、3位は「ここでは働きたくないなあ……と大学生が思う業界」だった。

Ustreamが後押しする休日の記者会見

 最近、Ustreamを利用して、記者会見を生中継する企業や団体が増えている。直近では、2月21日のフジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」の新番組ラインアップ発表会や、2月23日の「アルファブロガー・アワード2009」などが生中継されていた。

 中でも、フジテレビの記者会見は「日曜18時から」というかなり珍しいスケジュール。休日は記者が集まりにくい上に、企業の広報担当者も休みたいので、記者会見が設定されることはあまりないのだ。

Ustreamで生中継していたフジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」の新番組ラインアップ発表会

 会見を主催したフジテレビ・コンテンツ事業部の山本幸治氏にその理由を尋ねると、「平日昼間だと、Ustreamの生中継を見てくれる人は少なくなってしまうと思ったので、この日時にしました。Ustreamを最優先に考えていて、会見中に回線切れで生中継が中断してしまった場面もあったのですが、その際も復旧するまで進行を止めるようにしました」と話す。

 その甲斐あってか、同時視聴者数は最高2100人に達し、のべ1万人以上が見たという。「#noitaminaAR」というハッシュタグを付けたTwitterの発言が会場のスクリーンでもリアルタイムで映されていたのだが、その流れるスピードも尋常ではなかった。

 アニメだけではなく、クルマや食品のようなBtoCの商品なら、ターゲットとなる視聴者に直接訴えかけられるので、発表会を生中継するメリットは小さくないだろう。メディアや広告に頼らず、比較的お金をかけずに、消費者に発信できるので、こうして休日に生中継する企業は今後増えていくのではないかと思う(予想外の展開がありうる質疑応答も生中継するかどうかという問題はありそうだ)。これからは記者の出席数と、Ustreamで生中継を見るユーザー数とを天秤にかけて、会見の日時を決める時代が来るのかもしれない。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.