こういう風に見てくると、家電商品などの“ブランドネーミング進化論”としては下記のような流れがあるように思えます。
また、何によって名前の付け方が変わってくるか、という要素については、
5万円を超えるとブランド名が必要となり、10万円あたりで英語に、そして50万円を越えると英語以外の欧米言語になる? という感じでしょうか。
生活家電は機能がベースになる名前が多いようです。例えば冷蔵庫や洗濯機などですね。
一方、趣味家電は機能よりイメージ先行で、英語ベースの(意味はよく分からない)ブランド名がつけられているように思えます。
このあたりは、昔、パナソニックとナショナルのブランドが使い分けられていた区分に似ていますね。
シニア向けは「親しみやすい日本語」、若者向けは「かっこいい横文字」という使い分けもありそうです。NTTドコモの「らくらくホン」などは親しみやすく、いかにも「操作が簡単ですよ!」という感じが伝わってきます。
エアコンを買うのは家を建てた人(買った人)や大家さんですから、若い単身者ではなく家族向けであり、一定の年齢層以上の人向けということで、そういう人に受け入れやすい“親しみやすい日本語”が使われているのでしょう。
最後に、これらのネーミングは固定的なものではなく、商品の位置付けや売り方によって変わっていく、というのも興味深いです。
例えば、ヘルシオもそうですが、エアコンに機能をベースにした横文字名が入り始めたのはごく最近です。
反対にデジカメなども、技術が安定してシニアな人に使いやすいデジカメが出てくると、今のIXY(イクシー)などから、「撮れ取れ君」などの親しみやすい名前に変わってくるかもしれません。同じようにNetbookも、「メール君」とか「すいすいウェブ」みたいなネーミングになったり……しないですかね。
この辺のところぜひ一度、家電メーカーで商品開発やマーケティングをやっていらっしゃる方に聞いてみたいものです。
そんじゃーね。
関西出身。バブル最盛期に金融機関で働く。その後、米国の大学院への留学を経て現在は外資系企業に勤務。崩壊前のソビエト連邦などを含め、これまでに約50カ国を旅している。2005年春から“おちゃらけ社会派”と称してブログを開始。
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