厚労省が認めたウエア――ゴールドウイン「C3fit」の実力

» 2009年04月24日 07時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]
C3fitのウエア

 ゴールドウインは4月23日、現在展開している22ブランドに加え、新ブランド「C3fit(シースリーフィット)」を立ち上げたと発表した。C3fitは「運動機能を着るウエア」をコンセプトに、今後はあらゆる動きを快適にサポートできる商品を開発していくという。

 新ブランド第一弾の商品として、同社は厚生労働省が定める「医療機器クラスI」※をクリアーした、ロングタイツなど8商品を発表した。「医療機器クラス」と聞いても、あまり馴染みのない言葉かもしれないが、厚生労働省が認めたウエアはどのような効果があるのだろうか。開発を担当した新井元氏は「(着用するだけで)血行を促進するので、運動中や運動後の疲れを残しにくい効果がある。また運動だけではなく、立ちっぱなしの仕事や長時間移動などの疲労感を軽減することができる」。このほか血液の循環を高めることで、足のムクミを軽減することができるそうだ。

※医療機器クラスとはその機器(製品)が身体に及ぼす影響に応じ、国際基準GHTFルールに基づき分類されている。

医療機器クラスの分類

クラス 内容
クラスI(一般医療機器) 不具合が生じた場合でも、人体へのリスクが極めて低いと考えられるもの
クラスII(管理医療機器) 不具合が生じた場合でも、人体へのリスクが比較的低いと考えられるもの
クラスIII(高度管理医療機器) 不具合が生じた場合、人体へのリスクが比較的高いと考えられるもの
クラスIV(高度管理医療機器) 患者への侵襲度が高く、不具合が生じた場合、生命の危険に直結する恐れがあるもの

着るだけで血行を促進

魔裟斗さんが東京マラソンで着用したウエア

 なぜウエアを着るだけで血行を促進したり、足のムクミを軽減することができるのだろうか。その秘密は「段階着圧(だんかいきあつ)」という機能にある。段階着圧とは足首から心臓に向かって圧力を減らすことで、血液の流れを促進する効果があるという。例えば足首の着圧を100%(20〜25hpa)とした場合、ふくらはぎ70%、太もも50%といった具合に圧力を減らしていく。新商品のウエアはこのような構造を持っており、「血行促進だけではなく、筋肉の余分な振動を抑えることでムダなエネルギーを抑え、運動効率を高めることができる」(新井氏)

 ウエアを着るだけで「血行促進」「ムクミを軽減する」といっても、それを数値で示すことは難しい。ただC3fitとアスリート契約をしているK-1選手の魔裟斗さんは、3月22日に開催された東京マラソンでC3fitを着用。「20代前半は問題なかったが、30歳になって疲れが残るようになった。しかしC3fitを着ることで、これまでの疲労感を感じなくなった」と話した。

 同社では新商品のウエアを5月下旬から販売し、2〜3年以内に50億円の売り上げを目指している。

C3fitを着用したアスリートたち

C3fitの新商品

商品名 価格
パフォーマンスロングタイツ※ 9975円
パフォーマンスゲイター※ 3990円
パフォーマンスハーフタイツ 8190円
パフォーマンスロングスリーブ 9975円
パフォーマンスハーフスリーブ 8925円
パフォーマンススリーブレス 7350円
パフォーマンスアームカバー 3990円
※医療機器クラスIに承認されている。


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