著者プロフィール:郷 好文
マーケティング・リサーチ、新規事業の企画・開発・運営、海外駐在を経て、1999年より某会計系のコンサルティングファームのマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略、業務プロセス改革など多数のプロジェクトに参画。著書に「ナレッジ・ダイナミクス」(工業調査会)、「21世紀の医療経営」(薬事日報社)、「顧客視点の成長シナリオ」(ファーストプレス)など。現在、マーケティング・コンサルタントとしてコンサルティング本部に所属。中小企業診断士。ブログ→「マーケティング・ブレイン」
中小企業診断士の更新研修とは妙なものである。行く前には「退屈なのがまたやってきた」と思い、行った後には「案外よかったな」と思い直す。年に1度の理論政策更新研修、今年もそうだった。
中小企業診断士資格を維持するためには、毎年、理論政策更新研修を受けなければならない。“士”としての自覚というより義務感にかられて、夏の土曜日、秋葉原に向かった。JR秋葉原駅中央改札口から1分、中小企業振興公社ビルの研修室に入る。
極めて退屈な中小企業白書の解説の後、5〜6人で1チームの課題解決研修に移る。いわゆるグループ討議だ。
チーム研修で出された課題の趣旨は、“白書を閉じて、街を観察しよう”というもの。まず、1枚の地図を渡された。秋葉原電気街振興会のアキバ街歩きMAP。地図で注目スポットを紹介しているのは、アイドルの南明奈さん(通称アッキーナ)だ。
課題の具体的な内容は、以下の通りだ。
屋外の交通信号(10カ所程度)を観察し、そのうちの1つに注目してください。その上で、次の質問に答えてください。
チームごとに街を歩き、観察して討議するという内容。この会社の研修は5回ほど受講しているが、こんなテーマは初めてだ。誰かが「まるで新入社員研修みたい」と呟く。外ではあいにくの小雨が降りだしてきた。やれやれだ。
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