2000円からゴールドカード、3種類の「MUFGカード」を発行――三菱UFJニコス

» 2008年07月02日 00時28分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 三菱UFJニコスは7月1日、DCカードやUFJカード、NICOSカードのほかに新ブランド「MUFGカード」を作り、7月16日から会員募集を開始すると発表した。新たに発行するのは「MUFGカード ゴールド」(ゴールド)「MUFGカード ゴールドプレステージ」(プレステージ)「MUFGカード・ゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」(エキスプレス)の3種類で、「三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)のブランド力を背景に、初年度は50万枚の発券を目指す」(佐々木宗平社長)という。

三菱UFJニコスの佐々木宗平社長

 改正貸金業法の影響でカード業界は、厳しい経営環境下にさらされている。経営統合によって生き残りを図る三菱UFJニコスは、2008年8月にMUFGの完全小会社となることで、財務体質などを強化していく方針だ。ただMUFGカードでは「従来の銀行系カードとは棲み分けを考えており、新たな顧客の掘り起こしていく」(佐々木社長)。そしてNICOS、DC、UFJの各カードは当面継続するものの、いずれMUFGカードに集約する予定としている。

3種類のカードの違い

 3種類のカードはすべて「ゴールドカード」という位置付けで、いずれも「補償サービス」「セキュリティサービス」「付帯保険」「ポイントプログラム」「T&Eサービス」(具体的なサービスは下記参照)が付いている。また年会費を2000円からに抑えることで「ゴールドカードを持ってみたいけど、持っていない。そんな層を中心にカードユーザーを増やしていきたい」(佐々木社長)と話した。

MUFGカードの機能とサービス

補償サービス

24時間365日のコールセンターを設置

カードの不正使用、偽造被害、ネットショッピングなどの損害を補償

付帯保険サービス

海外旅行傷害保険は最高2000万円〜1億円

国内旅行傷害保険は最高2000万円〜5000万円

ショッピング保険は100万円〜300万円

※補償内容はカードによって違う。

ポイントプログラム

年間利用額に応じて翌年度のポイント付与率をアップ。50万円以上で1.2倍、100万円以上は1.5倍

入会時に登録した指定月のポイント付与率をアップ。ゴールドは1.5倍、ゴールドプレステージは2倍

T&E(トラベル&エンタテイメント)サービス

500カ所以上の空港ラウンジで利用が可能

海外のレストランやチケットの予約

※T&Eサービスは、いずれもゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードのみ。

 3つのカードにはどのような違いがあるのだろうか。ゴールドの年会費は2000円で、利用可能枠は10〜200万円まで。三菱UFJニコスでは、ゴールドを20〜40代の人が日常で利用できるようなカードとして位置付けている。

 プレステージの年会費は1万500円で、利用可能枠は50〜300万円まで。ゴールドと違ってプレステージは、20〜40代のビジネスパーソンが海外出張でも利用できるカードとしている。

MUFGカード・ゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード

 プラチナカードクラスとして位置付けているエキスプレスは、アメリカン・エキスプレスとの提携カードで、年会費は2万1000円。このクラスのカードは中高年の男性が中心だったが、エキスプレスは収入の多い20〜30代男女をターゲットにしており、プラチナカード向けサービスの目玉といえるコンシェルジュサービスを提供する。海外のレストランを予約したり、ミュージカルやスポーツチケットを手配するなど、さまざまなサービスを提供することで「生活者のコンシェルジュとしてアドバイスしていきたい」(佐々木社長)という。

 またカードを通じて環境活動への取り組みも実施しており、ポイント交換商品に「カーボンオフセット」※を導入した。このほかカードの入会申し込み書などにFSC認証紙を使用、カードの素材には焼却時に塩素ガスを出さないPET-Gを採用している。

※カーボンオフセットとは削減できないCO2を植林などの事業に投資することで、排出したCO2を相殺するという仕組み。

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