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極上の眠りで脂肪を燃焼させる
睡眠とストレスの密接な関係―あなたのストレス度をチェック!
「眠るだけダイエット」

 「最近、よく寝ている?」と聞かれて、即座にYes! と答えられるだろうか。休日は寝だめの日と決めている方も多いのでは?

 睡眠とストレスには密接な関係がある。以下のストレスチェックとアクションプランを提唱するのは、臨床心理学博士であるマイケル・ブルース氏である。睡眠障害を専門に睡眠医学分野のリーダーとして活躍しているブルース博士は、自分の研究と臨床体験から、睡眠を妨げる5つの原因を突き止めたのだそう。その中のもっとも大きな要因のひとつである“ストレス度”チェックを著書「眠るだけダイエット」(アスコム)から紹介しよう。

“ストレス度”チェックシート

Q1:消灯後も、さまざまな考え事が頭の中を駆けめぐり、気持ちをオフにすることがなかなかできない。
a.毎日がそんな感じ(2点) b.1週間に4日以上(1点)

Q2:肩、首、背中の筋肉がこっている。
a.はい(1点)

Q3:やらなくてはいけないことが多すぎて、あまり寝ていない。
a.はい(1点)

Q4:非常に疲れていて、寝床から起きあがれないことがある。
a.答えが「はい」で、十分眠れている場合(1点)

Q5:友人から「ピリピリしてるように見える」とか「いつも疲れていそう」と言われたことがある。
a.はい(1点)

Q6:昼間の眠気が、生産性の妨げになっている。
a.はい(1点)

Q7:はっきりした理由もなく、ヒステリックになることがある。
a.はい(1点)

・合計点が5〜7点― →お察しの通り、あなたのストレスは相当なもので、熱いトタン屋根の上にいる猫のようです。対策法のアクションプランをすぐに行いましょう。

・合計点が3〜4点― →何らかの心配事が、睡眠の問題に影響している可能性があります。ひとまずアクションプランを行いましょう。ただし、場合によっては、必要がないこともあります。

・合計点が2点以下― →あなたの問題は心配ごとではないようです。ただ、Q1とQ2で「はい」と答えようか迷った場合は、アクションプランを行っても良いでしょう。

アクションプラン

Q1がYesの場合
・就寝前に気持ちを切り替えるのが難しい場合は、300から3ずつ数を引いて数えてみる。
・考え事が多すぎる場合、「心配ごと日記」をつけてみる。

Q1,Q2がYesの場合
・就寝前に適度な運動やストレッチを行う。
・温かいお風呂かシャワーに入る。
・就寝前にアロマテラピーを楽しむ。
・就寝前にマッサージをしてもらう。

Q3がYesの場合
・就寝1時間前になったら、その日の用事はすべて終える。
・温かいお風呂に入ったり、マッサージをしてもらう。

Q4がYesの場合
・スケジュール帳を使って予定を組むようにし、項目に優先順位をつけ、下位3位の予定はリストからはずす。
・睡眠時間が7〜8時間以上とたっぷりとっているのにも関わらず、寝床から起きあがれない場合は、鬱や睡眠障害の可能性があるので、医師の診断を受ける。

Q4,Q5,Q6がYesの場合
・前述の方法を用いながら、睡眠時間をとるようにする。
・それでも改善しない場合は、医師の診断を受ける。

総合アドバイス
・就寝3時間前は、食事やアルコール、タバコを控える。
・就寝5時間前は、カフェインを控える。
・寝室は暗めにして、イルミネーションなどの明かりは控える。

 いかがだっただろうか。睡眠不足は空腹感と食欲感をコントロールする2つのホルモンと、体重増加の働きをするホルモンに影響を及ぼすため、ブルース博士のクリニックで睡眠改善を行ったことで13キロ以上のダイエットに成功した患者もいたのだそう。

 仕事、飲み会、悩み、ストレス――寝る時間はどうしても午前を回ってから……という、いつも寝不足の思考では、仕事も恋も逃してしまう。デキる男が大切にしたい睡眠は、「時間」ではなく「深さ」。質の良い眠りを手に入れて、効率よく男度をアップしよう。

マイケル・ブルース氏 マイケル・ブルース氏 Michael Breus, Ph.D.

睡眠障害を専門にする臨床心理学博士。近年急激な成長を遂げてきた睡眠医学分野のリーダー的存在。アレーテ・スリープ・ヘルス社の上級副社長として、南カリフォルニアからアリゾナ州にまたがる9つの睡眠研究所を監督。患者の治療や睡眠専門医の教育にあたる一方、航空会社やホテルチェーンのコンサルティングも手がけ、眠りについての効果的なヒントを利用客に提供している。
また、世界最大の医療サイトWebMD.comにおいても、睡眠セクション担当として活躍。妻と2人の子どもとともに、アリゾナ州スコッツデールに在住。

取材・文/似鳥 陽子