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革命の仕掛け人が語る 東京ランチレボリューション!
日々の“美味い”をガイドする「東京ランチレボリューション」

 「ミシュランガイド東京2008」の発売前日に、「星の店より、毎日のランチが重要だ!」と銘打って、出版された「東京ランチレボリューション」。執筆陣のひとりであり、企画プロデューサーでもある“築地王”こと小関敦之さんに、誕生のいきさつの秘話をうかがった。


――「東京ランチレボリューション」はどういったグルメガイドなのでしょうか?

 「ラーメンやカレー、B級グルメなど、いろいろな食の分野で、オピニオンリーダーとして活躍している第一人者が、それぞれの分野で一押しするランチばかりを集めたガイドブックです」

――発売日がミシュラン発売の前日(11月21日)でしたが、喧嘩を売ろうという意図があったのでしょうか(笑)

 「これだけはハッキリ言っておきますが、喧嘩売ってませんから!(笑)。この本の企画を立てた時、今年ミシュランが出るなんて、これっぽっちも知りませんでしたし、そもそも『東京ランチレボリューション』は9月に出す予定だったんですよ」

――そうですか(笑)。結果、売りたくない喧嘩を売ってしまった訳ですが、手ごたえのほどは?

 「だから、喧嘩売ってないって!(笑)。発売直後の23日に、編集担当者と、柳生九兵衛君と都内の主要書店を巡ったんですが、その時にはミシュランは既に売り切れていました。ご存知の通り、ミシュランはハレの日向けの店しか紹介しておらず、実用性がゼロなのに対し、『東京ランチレボリューション』は普段から実際に使えるガイドブックなので、読者層がまったく異なります」

――今回の企画を思いつかれたきっかけは、どんなことでしょうか?

 「自分自身美味しいものを食べることが大好きで、1食たりとも無駄にしたくないと思っています。ですので、出かける時には、必ずどこで何を食べるかを決めてから出かけます。ただ、時には時間的に難しい場合もあるし、何より面倒なので、信頼できる情報が1冊にまとまっている本があればと常々思っていました。“類は友を呼ぶ”ではないのですが、幸い、様々な食の分野で活躍している第一人者の人達とは以前から交流があり、声をかけてみたところ皆さんに快く参加していただけることになり、実現に至りました」

――プロデューサーとしてご苦労されたことはありましたか?

 「それぞれの選者の割り当てのバランスをとるのが難しかったですね。今回は焼肉のスペシャリストにも参加してもらったのですが、ランチで掲載するべき店が少なかったり、これはと思う店の多くが取材拒否だったりと、筆者によって担当した店の数に差が出来てしまったのは残念でした」

――最後に読者の皆様に一言お願いします。

 「読者の方の中には仕事の忙しさを理由に、満足なお昼ご飯が食べられていない方も多いと思います。奇しくもミシュランが証明してくれたように、東京は世界的水準で見ても“美食の都”な訳で、ランチのクオリティーも世界に冠たるものがあります。せっかく恵まれた環境にいるのに、PCの画面を前にしたランチばかりではあまりにももったいない! だまされたと思って、ランレボで紹介しているお店に足を運んでみて欲しいと思います」

――どうもありがとうございました!


※下記のページでは、「東京ランチレボリューション」にて、諸々の事情で掲載がかなわなかった候補店の秘蔵リストがもらえるキャンペーンが実施されています。詳しくはこちらへ↓
(http://www.tsukijioo.com/BookLunch/TokyoLunchRevolution.htm)

「+D Style」読者へのおすすめランチ店
中国膳房 黎花(らいか)

中国膳房 黎花(らいか)
http://www.lai-ka.com/
秘蔵リストから1店ご紹介。「福寿健美(ふくそうきんめい)」をテーマに、ハッピーでヘルシーな中華を楽しめる。オーナーは、中国薬膳料理で有名な「星福」にいた黎志健シェフ。おすすめは、週変わりのランチセット。前菜、薬膳スープ、3品の中から選べるメイン料理、香港粥、デザートの全5品と、豪華なラインアップで、お値段なんと1200円。お味も舌を巻くおいしさ。おしゃれなつくりで、女性客が大半を占めているが、男性一人でも勇気を振り絞って行く価値は十分にある。


「ミキータ代官山」

「ミキータ代官山」
http://www.mikita.net/daikanyama_menu.html
こちらは同書の掲載店。青山の大人気イタリアン「トラットリア・ミキータ」の姉妹店として、2006年9月に代官山の住宅街に誕生。コースの中で冷製パスタと温製パスタ両方が味わえる。 ランチコース1,200円〜。
写真左:冷製バベッティーニ。オーロラソースに小海老の旨みと赤玉葱のしゃきしゃきの歯ごたえが冴え渡る。
写真右:オレンジ風味のカルボナーラ。オレンジの皮をごく少量加える事により、濃厚なイメージのカルボナーラを口当たり軽めに仕上げている。


“ランレボ”掲載の1つ星レストラン
「Chemins」(シュマン)

「Chemins」(シュマン)
http://www.chemins.jp/
1つ星獲得!溜池山王というハイソな地にありながらも入りやすい雰囲気のモダンフレンチ。
ランチコース2800円〜。ディナーコース5900円〜。豚の血から作られる「ブーダンノワールのカリカリポテト包みバニュルスキャラメルとリンゴのピューレで」はコースの他、昼夜通してのアラカルトでも注文できる人気の1品。
アラカルト料金:2600円。


「Les Creations de NARISAWA」(レ クレアション ド ナリサワ)

「Les Creations de NARISAWA」(レ クレアション ド ナリサワ)
http://www.narisawa-yoshihiro.com/
1つ星獲得!受け継がれてきた伝統に、現代人のニーズとのバランスを考えたクリエイティブフレンチを出す完全予約制の南青山のお店。
ランチコース4725円〜。ディナーコース1万5750円〜。
「フランス・ブルターニュ産 活オマール海老のロースト 〜トマト・バニラ〜」は低温でじっくり焼かれたオマール海老とアロゼされたトマトが、バニラの甘い香りに包まれ運ばれてくる1品。

取材・文/華麗叫子
企画・構成/似鳥陽子