長い道のりを気持ちよく走るための“グランドツーリングカー”として1957年に誕生した「スカイライン」。以後、半世紀にわたり愛され続けたこのクルマは、日本の経済発展とともに歩み、それぞれの時代を反映しながら数々の神話・伝説を作ってきた。
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記念すべき初代スカイラインは、航空機メーカーを前身とするプリンス自動車工業(後に日産自動車と合併)によるもの。アメリカ車の影響を受けたというテールフィンが特徴。直列4気筒OHVエンジンを搭載し、セダンながら最高出力60馬力・最高速度125km/hを誇った。当時の大卒初任給が6000円ぐらいの時代に約120万円、現在の貨幣価値でいうと4000万円という超高級車だった。 |
【時代背景】 |
ボディを大型化して6気筒エンジンを搭載。日本グランプリ2位などレースの活躍でスカイライン神話の起源になった伝説のモデル。また、自動車大衆化時代を予測して4万kmまたは2年間保証の「封印エンジン」などメンテナンスフリー化を進めた。 |
【時代背景】 |
“GTカー”スカイラインの人気を不動にした歴史に残る名車。エッジの効いたスタイリングから「ハコスカ」の愛称で親しまれた。高回転・高出力のOHCエンジンや前輪ディスクブレーキなど最新装備をいち早く採用。ファミリーユースとスポーツ性能の両立を狙った。 |
【時代背景】 |
広告キャンペーンが大ヒットし、「ケンメリ」の愛称で歴代最高売り上げを記録。CM撮影地が観光スポットになるなど社会的ブームにも。四輪ディスクブレーキやリアスタビライザー、ラジアルタイヤなど足回りを大幅に強化。ハードトップや2000GTなど幅広い車種バリエーションを揃えた。テールランプの丸目4灯を初めて採用したのもこの4代目。 |
【時代背景】 |
走りのスカイライン復権を目指して登場。キャッチフレーズの「ジャパン」には、日本が生んだ名車という自負が込められている。1980年に発表したターボ付き145馬力の2000GTは、国産高性能車のターボ化トレンドを牽引。2000GTターボは、刑事ドラマ「西部警察」の劇中車としても使われた。 |
【時代背景】 |
愛称の由来は、レーサーとしても活躍していたハリウッドスター、ポール・ニューマンのCM起用から。だが、1983年以降の後期型は特徴的なフロントデザインから「鉄仮面」と呼ばれた。量産車初のアジャスタブル・ショックアブソーバーで、高い安定性と快適な乗り心地を両立。日本初の4バルブDOHCターボの2000RS-TURBOも登場。 |
【時代背景】 |
取材・文/+D Style編集部
取材協力/日産自動車 http://www.nissan.co.jp/