2007年のフランクフルトモーターショーで発表された、1台のコンセプトカー。
それはさまざまな憶測や議論を呼び、広大な会場内を埋め尽くすワールドプレミア(世界初公開モデル)のなかでも大きな存在感を示しました。そして、そのコンパクトカーというにはあまりに“小さい”マイクロカーがいよいよ、日本で11月20日から販売されます。
クルマ好きならもうご存知でしょう。その名はトヨタ「iQ」。
知能指数“IQ”と同じ名前を持つこのクルマ、今、自動車業界の話題を独占しているんです。
それはなぜって? なんだかとっても斬新だから。
だって……ミニバンに力入れまくってた国産車メーカーがですよ、このクルマの売れない時期に、あえてぎっちり詰まっても4人乗り(正確には3人+1人っていう中途半端な乗員数)で、ラゲッジスペースも皆無に等しいクルマを作ったっていうんだから……それがナントあの「売れるクルマしか作らない」とまで言われたトヨタだっていうんだから、そりゃ話題騒然ともなりましょう!!
そのiQ、確かに驚きの小ささです。
サイズは2985(全長)×1680(全幅)×1500(全高)。プラットフォームを一新して、全長3メートル以下という驚異のサイズを実現しています。しかし全長に比べて全幅は5ナンバーに近いワイドさ。
そのおかげか、なかなかに踏ん張り感のあるデザインは、これまでのトヨタらしからぬ個性を放ち、デザインにうるさい欧州人にも響きそう。ワタクシ、イマイ的には、ちょっとジャパニメーションに通じる近代の日本らしさも感じるんですよね。AKIRAとか、清水玲子さんの漫画みたいな(マニアックですみません)。
それと、特にリアの踏ん張り感がかっこいい。
下半身の張り出しと、超ショートオーバーハングによる接地性の高そうなルックスが、近未来的なエクステリア全体の中にあって際立って有機的に見えます。リアウインドウが後方のサイドウインドウとつながる部分は好みが分かれるでしょうが、特に薄いボディカラーのモデルだと目立ちます。あらゆる意味でとっても自由にデザインされた印象を受けました。
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