春ですね!
東京では陽射しが柔らかくなり、わが家の息子(チワワ・オス・2歳)も窓辺で心地よさそうにまどろんでいますが、連日気温は11度台。まだまだコートなしで外出、というわけにはいかない季節です。
おかげで取材の朝はクローゼットとにらめっこ。毎年春ってなに着てたっけ?とクビをかしげて格闘中です。しかもこんなに肌寒いのに、花粉のテンションは高めなようで、目も鼻も肌も超過敏! 花粉に反して私のテンションは急降下……。嗚呼、涙の反比例。
しかしこのクルマの試乗会とあらば、めげてるわけにもいかんだろう!!と行ってきました、横浜・みなとみらい。だって、世界中で愛され、モテまくってる憎いアイツが7年ぶりにフルモデルチェンジを果たしたんだから。
そう、スマートフォーツーです。
1998年に本国ドイツで、2000年に日本でデビューしてから、Aセグメント以下という難しい市場に鮮烈なインパクトを与え、瞬く間に熱狂的なファンを生んだスマートフォーツー。もちろんそれまでもこういったマイクロコンパクトカーが市場になかった、というわけではありませんが、世界中で愛され、あっという間に人々のココロをつかんだクルマとして、やはりパイオニア的な存在といえるのではないでしょうか。
さて、あたらしいスマートは先代モデルに比べて大きくなりました。
数字で言えば第1世代に比べて全長が180ミリ(フロントオーバーハングが65ミリ、ホイールベースが55ミリ、リアオーバーハングが60ミリ)、全幅は45ミリの拡大です。もちろんそれに応じて車両の重量も上がっています。
私としては、そこに疑問があったのですね。「世界中でその小ささ、小回りの良さが支持されているスマート。でっかくしてどうすんの?!」というわけです。
もともとスマートが誕生した背景には、当時ヨーロッパの大都市部で取られたデータの裏付けがありました。それは、「乗員平均人数は1.2人、ドライバーは駐車場を探すのに運転時間の実に50%を費やしている」というもの。それならば!と一念発起、誕生したのがスマートです。
実際私も昨年ヨーロッパでちょこまか走り回る頼もしいスマートくんを見ています。この「モテ車」でも以前にその光景を紹介しましたが、フツウのクルマでは駐車の出来ない極小スペースに、タテ置きで2台!なんて光景も目撃しています。
だからこそ大きくすることになんの意味があるのか?
大きくすることによってスマートの持つ最大の魅力が削がれたような……かつてフォルクスワーゲンのゴルフやポロがそうだったように、世界のトレンドの波にのまれて巨大化の一途をたどってしまうのか・・・そんな寂しささえ覚えたのです。
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