5分で分かる、今週のモバイル事情2月10日〜2月16日

» 2007年02月16日 20時07分 公開
[遠藤学,ITmedia]

3GSM World Congress 2007、開催

 2007年2月12日(現地時間)から15日までの4日間、スペインのバルセロナで世界最大級のワイヤレス業界イベント「3GSM World Congress 2007」が開催された。

 日本を含め、世界各国から通信事業者や携帯端末メーカー、チップセットベンダー、ソフトウェアベンダーなどが結集して、それぞれの取り組みを披露した同イベントでは、シャープのスライド型HSDPA端末のプロトタイプや、英Sony Ericssonの最新ウォークマンケータイ「W880」、東芝製Windows Mobile 6.0端末「G900」がお披露目されたほか、米Motorola、フィンランドのNokia、韓Samsungも多くの新端末(記事1記事2記事3参照)を発表した。

 端末以外では、米Adobe Systemsが携帯向けFlashプレーヤーの新バージョン「Flash Lite 3」に動画再生機能を組み入れると発表(2月14日の記事参照)。これにより、YouTubeやMySpaceなどの動画を含む、Adobe Flash Playerビデオフォーマットの動画が、PCだけでなく携帯からも楽しめるようになる。

 またNokiaは、Nokia Nseriesの携帯端末でYouTubeのビデオが閲覧可能になると発表(2月13日の記事参照)。利用者はNokia Nseriesの最新機種に標準搭載されている「Nokia Web Browser with Mini Map」を使い、近くオープンを予定しているYouTubeのモバイルサイトにアクセスすることで、ビデオが閲覧できるようになる。

 このほか、Sony Ericssonのマイルス・フリントCEOは、ユーザーインタフェースベンダーのUIQ Technologyを買収した狙いと今後の戦略についての講演を行い(2月14日の記事参照)、Nokiaのモバイルソフトウェア・セールス&マーケティング副社長を務めるアンティ・バサラ氏は、インタビューでHSDPAに対応した「E90 Communicator」の狙いと今後のモバイルエンタープライズ戦略について語った(2月15日の記事参照)。また、米Yahooはプレス発表会を開催し、モバイルに注力すると改めて名言するとともに、モバイル分野の戦略について説明した(2月15日の記事参照)。

アッカ、決算説明会でWiMAXの事業展開を説明

 アッカ・ネットワークスが2006年12月期の決算説明会を開催。参入を表明しているWiMAXの事業展開を説明した(2月15日の記事参照)。

 同社は新たな無線ネットワーク事業としてWiMAX(IEEE802.16e)の展開をアナウンスしており、2006年2月に本格的な取り組みを開始(2006年2月の記事参照)。以降、横須賀リサーチパーク(2006年11月の記事参照)や横浜みなとみらい地区(2006年12月の記事参照)で無線局免許を取得し実証実験を行ってきた。

 アッカの坂田好男社長は、3月に新潟県魚沼市で予定している実証実験(2月14日の記事参照)に触れ、同社のWiMAXサービスを地方から展開する考えであることを明らかにした。世界標準であるWiMAXは地方展開においても有利であること、地方ならではの効率的なエリア展開が期待できること、エリアに合わせたリスクが少ない方法を選択できることなどを挙げ、「グローバルスタンダードなWiMAXを活用することで地方のデジタルデバイドを解消し、日本の通信業界に変革をもたらせたい」(坂田社長)と意気込みを語った。

ドコモのiモーション、10Mバイトに拡張

 NTTドコモは2月20日から、iモーションの最大容量を10Mバイトに拡張する(2月14日の記事参照)。動画の画面サイズはQVGA対応になり、H.264(ビデオコーデック)をサポート。従来のiモーションに比べて画質、音質ともに質が高い動画コンテンツが再生可能になる。

 これに伴い、名称も「ビデオクリップ」に一新。3月5日には「メニュー/検索」内のジャンル名も「iモーション/Vライブ」から「動画/ビデオクリップ」に変更し、動画コンテンツの拡充を図る。

 10Mバイトiモーションに対応するのは「F903iX HIGH-SPEED」と「P903iX HIGH-SPEED」の2機種のみで、初代HSDPA端末の「N902iX HIGH-SPEED」は非対応となる。なおビデオクリップ(10Mバイトiモーション)はFOMAサービスエリア内であれば利用可能。HSDPAのエリア展開は、2006年10月末に全国の県庁所在地をカバーし、今年度末に全国の人口カバー率70%を目指すという。

ドコモ3機種、au2機種がモバイルSuicaに対応

 JR東日本がモバイルSuica対応機種に、NTTドコモの「F903iX HIGH-SPEED」「D903iTV」「P903iTV」、auの「W52T」「W51SA」を追加した(2月16日の記事参照)。

 2007年春モデルではほかに、ドコモの「F703i」「N703iD」「P703i」「SH703i」「N902iL」、ソフトバンクモバイルのPANTONEケータイ「812SH」、auの「W51P」「W51K」「W51CA」「W51H」「W43H II」がモバイルSuica対応機種に認定されている(記事1記事2参照)。

 またJR東日本は、2月15日にドコモ向けにモバイルSuicaアプリをバージョンアップしている。対象となるのは、2007年1月31日以前にモバイルSuicaの会員登録や機種変更などを行い、継続して利用している903i/703iシリーズユーザー。2007年2月1日以降に、会員登録、機種変更などを行っている場合は対象外となる(2月14日の記事参照)。

金色のRAZR。DOLCE&GABBANAモデル発売

 Motorolaは、「M702iS」にDOLCE&GABBANAモデルを追加、3月1日から同ブランドの5店舗で代金引き換えの予約受付を開始する(2月14日の記事参照)。

 端末の価格は7万5000円で、予約受付は東京・表参道店/東京・銀座店/名古屋・栄店/大阪・心斎橋店/福岡・岩田屋店の店頭のみで行う。製品の引き渡しは3月15日で、4月にはドコモによるネット限定販売も行う予定だ。

 M702iSのDOLCE&GABBANAモデルは、ボディカラーに海外モデルと同様のドルチェ アンド ガッバーナ ゴールドを採用。オリジナルコンテンツとして同ブランドのロゴ入り壁紙やスクリーンセーバー、通話中に輝くサブディスプレイのDGロゴ、ドメニコ ドルチェとステファノ ガッバーナが選んだ4曲のオリジナル着信音をプリセットし、パッケージにはDGチャーム付きストラップとクリーニングクロスが付属する。

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