定額制時代に真価を発揮する自動バックアップ神尾寿の時事日想

» 2005年06月20日 10時49分 公開
[神尾寿,ITmedia]

 6月16日、KDDIが「EZメモリーポケット」の機能拡張を発表した。W32SAとW31Tからアドレス帳の自動バックアップに対応するという(6月16日の記事参照)。詳しくはレポート記事に譲るが、EZメモリーポケットはサーバー上にパーソナルエリアを設けて、そこにアドレス帳や写真データを保存するネットストレージサービスだ。

 実は筆者も携帯電話紛失・故障時の保険のため、EZメモリーポケットを利用している。幸い、まだ端末側のデータを失う事故に遭ってはいないが、月額100円でデータの保険がかけられると思えば、安いものである。

 携帯電話のデータバックアップ用途には、PCの携帯電話メモリ編集ソフトを利用するユーザーも多い。確かに保存容量の大きさや、様々なユーティリティの存在を考えれば、携帯電話メモリ編集ソフトは魅力的だ。しかし、携帯電話をPCと接続する手間や、機種変更の度に携帯電話メモリ編集ソフト側の対応機種設定を変えなければならないといった手間を考えると、オンラインバックアップの方が手軽で一般層向けだ。

 特に今回のEZメモリーポケットのように、「自動バックアップ」に対応するのは、データ損失を防ぐ上で重要だろう。通信料も、定額制を前提にすれば問題にならない。

 携帯電話は最も身近な情報機器であり、それゆえに重要なデータが何気なく保存されているケースが多い。自動バックアップ機能を前提としたサーバー側での携帯電話ユーティリティサービスは、定額制の広まりとともにニーズが高まるのではないだろうか。

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