「次世代エコカー」と一口に言ってもタイプはさまざまだし、優遇金額も車種によって異なる。ここでは、いくつかのサンプルを挙げながら簡単に説明していこう。
本記事の中でたびたび登場するPHV(プラグインハイブリッド自動車)は、コンセントから充電できるタイプの次世代エコカーだ。自宅に充電器を設置して利用するのが中心になるが、公共の充電インフラも利用できる。
ハイブリッド自動車(ガソリンを使用したエンジン駆動と、そこで充電した電力でのモーター駆動)とEVの良いとこ取りで、環境とお財布に優しく、走行距離も担保しているため最も現実的な次世代エコカーといえるだろう。
トヨタ「プリウスPHV」や三菱「アウトランダーPHEV」が挙げられる。価格と優遇金額はプリウスPHV グレードSの場合285万7143円(税別・以下同)で25万円の優遇、アウトランダーPHEV グレードEの場合316万5000円で29万円の優遇となる。
EVと略されるのが電気自動車だ。電気のみで走行し、ガソリンを使わないため、充電インフラが整備される前は、利用者は限定的だったが、充電設備が加速度的に拡大するにつれ、実用的になりつつある。さらに、走行距離を伸ばす工夫も各社で行われていることから、今後利用者が増えていくと予想される。
代表的な車種として日産「LEAF」、三菱「iMiEV」がある。LEAF グレードS 14モデルは266万円、優遇金額は53万円、iMiEV グレードMは234万2000円で49万円優遇される。なお、日産はLEAFオーナー向けに「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム」を用意しており、月額会費のみで提携急速充電スポット(ライトプランの場合は日産販売店舗での充電設備)が5年間使い放題になる。
次世代エコカーの中でも、燃料電池自動車(FCV)はもっともクリーンな自動車だろう。水素を燃料としているため、走行時に二酸化炭素や窒素化合物などを排出しないのだ。ただし、水素ステーションの設置数の少なさ、価格の高さなどが導入のネックになっている。
一般向けにはトヨタ「ミライ」が(参考記事)、また一部法人に限定したリース販売のホンダ「FCXクラリティ」がある(参照リンク)。ミライは670万円で優遇額は202万円。
以前は二酸化炭素やPM(粒子状物質)をまき散らすとして敬遠されていたディーゼル自動車だが、現在では大気汚染物質の排出が少ないディーゼル自動車が開発されている。
クリーンディーゼル自動車の利点は、何といってもガソリン車並みのパワーと燃費の良さ、どこにでもあるガソリンスタンドで燃料を補給できるという安心感と、ガソリンより安価な軽油(ディーゼル)を燃料としているということだろう。
代表的な車種として、マツダ「アクセラスポーツ」や日産「エクストレイル20GT」がある。価格はアクセラスポーツ XDが284万円で優遇金額は70万円、エクストレイル20GT(6AT) グレードSが265万7000円で優遇金額10万円だ。
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