「たばこ病」ってなに? 喫煙者に言ってはいけない5つのこと禁句(1/2 ページ)

» 2015年01月27日 08時00分 公開
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 慢性閉塞性肺疾患(COPD)を知っていますか? この病気は、慢性気管支炎または肺気腫とも呼ばれています。いわゆる「たばこ病」で、主にたばこが原因で、肺や気管支が炎症を起こしてしまう病気です。COPDは、正しく呼吸ができず、せきやたん、息切れなどがおこる、苦しい病気です。

 残念なことに、一度発症すると元の健康な肺には戻れない、不治の病です。なので、治療は病気の進行を防ぐことと、症状を和らげ生活の質(QOL)を上げるために行います。

COPDの日本人はどれくらいいるの?

 これまでの調査によると、なんと日本人の40歳以上の10人に1人、75歳以上の5人に1人にCOPDの疑いがあるとわかっています。中年以上に特に多いようです。

 そこまで知名度のある病気ではありませんが、COPDで亡くなる人は、日本では毎年2万人近くおり、死因の第9位となっています。しかし年々増加傾向で、2020年までには第3位になると予想されています。こうなると相当深刻な問題です。

COPDの人へのアドバイスは逆効果?

 そんな恐ろしいCOPDにならないために最も効果的なのは「禁煙」です。そんな苦しい病気にならないために、身の回りの大切な人たちに、今すぐにでも「禁煙」をお勧めしたいところです。

 ところが、禁煙のアドバイスを受けることで、かえって逆効果になってしまう人がいるということが、ノルウェーの研究グループによる医療アンケート調査と分析により明らかとなりました。

 調査は、呼吸の専門医療施設でCOPDの治療を受けている男性13人、女性5人を対象に行われました。その結果、COPDの人たちは、COPDに関して「社会から偏見を受けている」という気持ちが強く、屈辱感を持っており、禁煙に真正面から向き合おうという気持ちになれない、ということが分かりました。また、「自分を責める気持ち」も強く、それだけに病気のことを他人から指摘されることに過敏になりがちだったそうです。

 本人を尊重しながら、心理的、社会的なサポートと禁煙アドバイスを同時に行うことが大切であると研究グループは言っています。

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