“ステータスを遊ぶ”高級腕時計の世界を知る──「カンパノラ メカニカルコレクション」心にゆとり、腕に宙空の美(2/2 ページ)

» 2014年08月18日 10時00分 公開
[PR/Business Media 誠]
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「オールドシルバー」と「ブラック」 特に意識したディテールの違い

── メタルバンドのホワイト(オールドシルバー)とクロコストラップのブラック、2つのカラーバリエーションがあります。文字板のデザインも少し違いますね。

大場氏 本来は1つの型で2色作る方がコストメリットはありますが、カラーにも意味を込めたかったので、意識して別にしました。

 ブラックはアラビアン(アラビア数字)インデックスで、古い時計塔のイメージを取り入れました。こちらはヨーロッパに対する敬意の意味もあります。一方、オールドシルバーはローマン(ローマ数字)インデックス仕様で、高級感とともに明るくて爽やかなイメージです。

photophoto 左がブラック+クロコストラップモデル、右がオールドシルバー+メタルバンドモデル

 色の持つイメージとして、ブラックとホワイトは正反対じゃないですか。夜と昼、陰と陽など。黒はミステリアスな雰囲気があるので、宇宙や夜と描くにはいいカラーリングです。ストラップもクロコ革で黒としました。

 オールドシルバーは石畳のように整列した金属バンドとともに、ミステリアスというよりスッと放射造形で切る、伝統の中で息づく全体的な調和をイメージしました。なお、オールドシルバーという名称の通り、真っ白ではなくクラシックっぽい色合いにしてあります。

 最後に、カンパノラの世界感を描くにあたっては「ビッグデイト表示」の存在が実は大きな決め手でした。時計の付加機能としての単なるカレンダー表示と違い、ぼくは「そここそがメイン」だと思っています。デイト表示に「今日という日は、1日で終わってしまう」というメッセージを込めました。

── 記念日や誕生日も大事だけど「今日という日も大事なんですよ」。大きいデイト表示にこんな意味が込められているのですね。ちなみに、オールドシルバーとブラック、どんな人がどちらに向いているのでしょう。もちろん両方ほしいのですが、そうはいきません。例えば開発者の大場さんと吉川さんはどちらが好みですか?

吉川氏 メカニカルコレクションで共通するターゲットは、おそらく同じ趣味や近い嗜好の人だと思いますが、店頭で両方を腕に試着していただいて、ご自身の感性に沿ってピンと来る方を選んでほしいですね。

photophoto ブラックモデルのクロコストラップ(左)、オールドシルバーモデルのメタルバンド(右)

大場氏 ぼくはミステリアスなブラック派です。実は子どものころ、魔法使いになりたかったんですよ(笑)。そんな人は黒をお勧めしたいです。

 一方、スポーツマンで昼間活動派の吉川さんはオールドシルバーでは? メタルバンドなので汗をかいても大丈夫。アクティブな人はこちらかもですね。

 ミステリアスなブラック、さわやかなオールドシルバーというのはいかがでしょう。

── 魔法使いになりたかった人はブラックモデル。具体的ですね(笑)。ところで、ケースサイズもちょっと小ぶりの42ミリ径です。例えばカンパノラ エコ・ドライブ 宙叢雲モデルは44.6ミリ径でした。実はちょっと大きいと思っていたのです。

大場氏 はい。従来のカンパノラはわりとと大きいサイズで、風防もボリュームがあります。

 ですので「カンパノラの世界は好きだけど、私にはちょっと大きいな」と思っていた人も、メカニカルコレクションは特に気に入っていただける大きさではないでしょうか。

 「クラシック&スモール」とする2014年腕時計デザインのトレンドに沿っていることになります。もう1つ、そもそも私は手首が細いので、自分で気に入るものでなければその真意も込められません。42ミリ径は多くの人に受け入れてもらえそうな、ちょうどよいサイズですよ。

photo 側面も美しい。風防、ケースともになめらかな曲面で構成される

 裏ぶたはシースルーバックです。スイスムーブメントの伝統をたっぷり鑑賞していただきたく、この仕様にしました。機械式ムーブメントの精密さ、彫りの仕上げ、青焼きのネジ、そして生き物であるかのように錯覚するテンプの動きなど、やはり独特の美しさがあります。裏ぶたからは、日本時計の設計思想とは違うスイスの味を感じていただきたいです。

photo 裏ぶたはシースルーバック。スイスムーブメントの伝統をたっぷり鑑賞できる

── 部分部分に、何らかの意味があるのですね。

大場氏 なにより製品に力が宿ると思うのです。色や形だけ、あるいはコストを考慮して組み合わせただけより、そこに意味や思い、メッセージを宿したもののほうが、力を込められると思います。それを使ってくれる人が仮にその思いを受信してくれたら、それはデザイナー冥利につきます。

 カンパノラが示す「宙空の美」は、強制するのではなく、利用者のストーリーを作る手助けができればいい。あくまで主役は利用者。カンパノラの世界感が何か生活のヒントになって「何かここが好き」「これを見るとほっとする」、こんなことを感じてもらえればいいなと思います。

日本のブランドならではの取り組み「安心感」

── 改めまして、スイスのムーブメントを使い、日本で組み立てをするのですね。こちらは製品企画において、どんな意図や目的があるのでしょう。

吉川氏 カンパノラは、組み立てのほか、完成品状態の製造検査も日本で行います。

 お客様に安心して使っていただくための取り組みとして、最上級の技術を持つシチズンのマイスターなどの評価、検査を経ています。

 当然、アフターメンテナンスも日本で行います。時間帯の自由度やメンテナンスにかかる日程の短縮、言葉などとともに、なによりお客様とコミュニケーションをとりやすくなります。日本製ならではの「永く使っていただくため、より満足していただくため」の体制を改めて構築しました。

 この「シチズン オーナーズ クラブ」で、電話窓口も高額品専用のデスクを設けます。当然、専用のデスクなので、通常のサポートより高額品のことを分かっていますし、高度な質問にも対応できるようにします。

photo 日本でしっかりとしたサポートが受けられる購入者専用サイト「シチズン オーナーズ クラブ」も設ける

── 「安心」の部分は、なるほど日本のブランドならではの取り組みですね。ところで、もう1つのあこがれとなる御社の高級機械式腕時計「ザ・シチズン」との違いをどう考えればよいでしょう。また、想定する年齢層はおいくつくらいですか。

吉川氏 想定するお客様の年齢は、カンパノラのほうがやや若めです。カンパノラ メカニカルコレクションが想定するのは30代・40代の方です。

 今までは高価格帯の腕時計というと、それなりに収入のある人で年齢層も上となっていました。ただ、やはりこれからは若い人に気に入ってもらえないと、いくら高性能さ、高機能さを前面に出しても続いていきません。このため、この世代の人たちに認めてもらいたいと強く思っています。ザ・シチズンは、徹底した精度と日常の使い勝手の追求を意識したブランドです。その人への感性の部分でカンパノラとは見せ方が違います。

大場氏 ザ・シチズンは「超実用」ですね。“どうだ!”という部分をあえて極力省いています。それも腕時計の示す方向として重要な要素の1つです。

 対してカンパノラは実用+ぜいたくさを。よりいっそう“遊び”や、“ゆとり”、“娯楽性”や“古いものを愉しむ”といった、好みや個性を自分に向けて納得したい人──。言い方に語弊があるかもしれませんが、ある意味「オタク」まで含めてしまうくらいの濃さを宿すことを意識しました。こんな要素を楽しみたい人に使っていただきたいです。

機械式腕時計は、ただ時間を知るための道具──ではない

── 若者の時計離れなどが叫ばれ、時刻を知るならスマホでよいなどという声もあります。時計はしていても「時刻表示の精度も値段もクオーツのほうが」と考える人も多いです。カンパノラ開発チームとして、機械式腕時計をどう考えればよいか、アドバイスをいただけますか

大場氏 価値観は人それぞれです。ですが、カンパノラはただ時間を知るための道具とは思っていません。思わず見入ってしまう、それを身につける喜びを感じられる、そんな価値も提供するのがカンパノラです。

吉川氏 ステータスの表現も当然ありますが、利用者と一緒に、服装やファッションといった身に付けるものと合わせて、その方を表現させるモノという考え方もあれば、時を知る以外に、疲れたときに思わず見て癒やされるような。そういうモノとしても価値があると考えますね。

photo カンパノラ オフィシャルサイト

── 最後に「カンパノラ メカニカルコレクション、いいな」と思った人の背中を、そっと押すお言葉をいただけますか。

photo カンパノラ メカニカルコレクション 商品企画担当のシチズン時計 吉川茂樹課長(左)と、デザイン担当のシチズン時計 大場晴也チーフデザインマネージャー(右)

吉川氏 カンパノラはスイス製ムーブメントを搭載しながら、日本ならではのアフターメンテナンス体制、日本でしっかりとしたサポートが受けられる「シチズン オーナーズ クラブ」をご利用いただけることを改めて推したいです。

 機械式腕時計は、決して売って終わりではありません。永く使っていただくために、お客様との信頼関係がなければ続きません。国内での延長保証や修理、点検の受付、ピックアップサービスの申し込みをご提供します。このような、日本ならではのおもてなし。ここもカンパノラが示す世界感ですね。

大場氏 時計というのは、実は「見なくてもいい」んですよ。時計をしていると、その人が格好よく見えたり、美人に見えたり、力強さを表現できたり。いろんな効果があります。そこは、時刻を知るだけとは違う、でも数値などには表れない部分です。

 腕時計は、ハイテク製品であったり、ファッション雑貨であったり、スポーツ用品であったり、金属工芸品であったり、美術品であったり……いろいろな側面を持っています。例えば、格好よく見えるよ、強そうに見えるよ、できる人っぽく見えるよ、そこから入るのもでもいいのです。自分で試して分かる、そして自分だけで楽しめるすごくおもしろい世界です。

 宙空の美を表現した文字板と、機械式ムーブメントのなめらかに動く8ビートのスイープ運針を一緒に見ていただくだけでも、1日数時間はうっとりできると思いますよ。以下のイメージムービーもご覧いただき、時計店の店頭でも実際に手にして試してみていただきたいです。

動画が取得できませんでした
カンパノラ イメージムービー

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提供:シチズン時計株式会社
アイティメディア営業企画/制作:Business Media 誠 編集部/掲載内容有効期限:2014年8月31日

カンパノラ オフィシャルサイト

カンパノラ メカニカルコレクション(NZ0000-58W)

カンパノラ メカニカルコレクション(NZ0000-07E)

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