登山する人、これからはじめたい人は、どんな「登山ウオッチ」を選べばいい?登山インストラクター岩崎元郎氏に聞く(1/4 ページ)

» 2014年06月18日 08時00分 公開
[青山祐介,Business Media 誠]

 ここ数年続く「登山ブーム」。2014年登山シーズン(7月)の開始を前に、富士山の世界遺産登録、昨今の健康志向、そして「山の日」(*)が新たに国民の祝日に制定されたことで、例年に増して「登山」が盛り上がっている。

 休日ともなると、山登りの心地よさや自然のすばらしさを楽しむため、近郊の山の登山道には老若男女を問わず色とりどりのウエアを着た登山ファンが集う。ウエアをはじめとする登山用品の充実、そして雑誌やインターネットで情報も簡単に手に入るようになった。これまでとは違う若年の女性登山ファン「山ガール」といった新たなキーワードも生まれていることも、登山ファンの広がりを後押ししている。

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 この一方で、「山のリスクに無頓着」な初心者の遭難事故の増加も懸念されている。「山をあなどってはいけない」──。まずは「方位と高度を定期的に確認して、いま自分がいる位置を把握する習慣をつけてほしい」とアドバイスするのは、登山インストラクターの岩崎元郎氏。岩崎氏は山好きのサロンをコンセプトにした登山学校「無名山塾」を主宰し、1995〜1999年にはNHK教育テレビ『中高年のための登山学』に講師として出演していたベテランの登山家だ。

 「いま自分がいる位置を把握する」とはどういうことか。登山ウオッチと山登りのスタイルに合わせて使い分けているという岩崎氏に、山登りにおける登山ウオッチの考え方、活用法、選び方のコツを聞いた。

photo 登山インストラクターの岩崎元郎氏 日本を代表する登山家。1963〜69年に昭和山岳会に在籍し、71年蒼山会同人を創立。81年にヒマラヤのニルギリ南峰登山隊に隊長として参加し、帰国後「無名山塾」を設立。95〜99年、NHK教育テレビ「中高年のための登山学」に講師として出演するなど、主に中高年向けの山登りの指南書の執筆や講演活動を行っている。日本登山インストラクターズ協会理事長
 (※8月11日。2016年から施行)
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