ランボルギーニは5月22日(現地時間)、同社スーパースポーツカーの警察用モデル「ウラカン LP610-4ポリツィア」をイタリア国家警察に寄贈したと発表した。
イタリア警察には、これまで前世代の主力V10モデル「ガヤルド」が配備されてきた。2004年よりローマ警察で、2005年よりボローニャ警察で活躍し、ガヤルドパトカーは高速道路警備や緊急医療輸送などの任務で約25万キロ(ローマ警察配備の新旧2台合計)を走行。その存在感と認知度で、事故や違反の大きな抑止力に結び付いたという。
新配備のウラカン LP610-4は、2014年のジュネーブモーターショーで発表されたガヤルドの後継モデル。パワートレインは5200ccのV型10気筒NA+新搭載の7段DCT「ランボルギーニ・ドッピア・フリッツィオーネ」で、ランボルギーニ車ならではの電子制御AWDシステムを継承して備える。最高出力は448kW(610馬力)/8250rpm、最大トルクは560Nm/6500rpm。0─100km/h加速は3.2秒、最高速度は325km/h。日本市場でのベースモデル車両価格は2970万円(税込み)。
イタリア警察向けに、パトカー用の「ブルー・ポリツィア」塗装と、犯罪の証拠を記録するための捜査のための最新設備の特別仕様に仕立てた。キャビン中央にビデオシステム、バックミラー横にカメラ、シート後部に制御コンピュータと録音機器を制御する「証拠ビデオ・データシステム」を備え、違反車両の位置や移動方向、速度を割り出して追跡対象車両の速度を正確に測定する。記録した動画/静止画はナンバープレートの自動解析も行い、盗難車捜査などに使用する。
また、実車のパフォーマンスを生かした緊急医療の高速移動シーンにも役立てる。前方にあるトランクへドナー臓器を安全に輸送するための特別冷蔵システムを完備。救命用除細動器も搭載する。
高性能車をベースにしたパトカーには、日本でも日産「スカイラインGT-R」「フェアレディZ」、ホンダ「NSX」などの採用例がある。
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