空から、陸から、オーストラリア大陸をダイナミックに旅する秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(5/9 ページ)

» 2013年06月19日 08時00分 公開
[秋本俊二,Business Media 誠]

ホームからはみ出す先頭車両

 この日の列車編成は計32両だと聞き、ざっと計算してみたら、長さは何と850メートルに! ホームの中央に立って左右を見渡しても、列車全体を視界に入れることはできない。「THE GHAN」のロゴマークの入った赤いディーゼル機関車の撮影に行っていた倉谷氏が戻ってきて、「だめです。撮れません」と私に言った。ホームの端まで行ったら、先頭車両はホームに収まりきれずにその先にはみ出していて、撮影できなかったというのだ。

飛行機と空と旅 この日の列車編成は計32両。客車がホームからはみだしている
飛行機と空と旅 予約したツイン寝台。ソファーの背もたれを倒すと広々としたベッドになる

 先頭車両の写真は途中駅でチャンスを探ることにして、私たちはさっそく車内へ。それぞれにゴールドカンガルークラスのツイン寝台を予約しておいた。1両に9室が設置されている。ソファは3人でも余裕で座れてしまうほどゆったりだ。背もたれを倒すとベッドに変わり、また上部の壁の部分も手前に開けて2段ベッドに。ディナータイムに部屋を空けている間に、キャビン担当のスタッフがきれいにベッドメイクしてくれる。

 各部屋にはアメニティとタオル類一式がそろったシャワー室やトイレ、クローゼットなども完備。ダイニング車両での食事時間は、乗車時に担当スタッフと相談して決める。私たちは20時45分からの遅めのをディナータイムを選択した。隣接するラウンジ車両にいつも少し早めに行き、バーで食前のスパークリングワインなどを注文してテーブルが用意されるのを待つ。食事以外の時間も、ビールを飲みながら車窓に広がる雄大な風景を楽しんだり、各国からの人たちと言葉を交わしたり──個室で過ごすよりもついラウンジへ足を向けることが多くなった。

飛行機と空と旅 食事時間は乗車時に決める。私たちは遅めの20時45分からをディナータイムに

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