興収30億円、まさかのヒット『テッド』に続け! 今後の大穴中堅洋画映画ウラ事情(1/2 ページ)

» 2013年03月11日 13時27分 公開
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総合エンタメサイト「クランクイン!」で連載中の、映画業界のウラ側や疑問を読み解く納得のコラム(※この記事は、クランクイン!より転載しています)。


 2012年も邦画が強いまま幕を閉じた。だが、現在公開中のコメディ映画『テッド』が興収30億円突破という大健闘を見せ、『レ・ミゼラブル』は2月24日までに興行収入50億円を突破、ミュージカル映画として歴代最高の興収を記録した。2月18日時点の国内映画ランキングでは、トップ10のうち洋画が7本と、今、洋画旋風が巻き起こっている。

 ただ、この流れがずっと続くかというと『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)』(3月9日公開)、『プラチナデータ』(3月16日公開)、『だいじょうぶ3組』『相棒シリーズ XDAY』(ともに3月23日公開)、『DRAGON BALL Z 神と神』(3月30日公開)といった強い邦画がズラリと控えており、厳しい部分があるだろう。

 とはいえ、レンタルでは洋高邦低の現象が起こっているように、洋画に対するポテンシャルは高い。そこで今回は、ヒット間違いなしの本命作ではなく、『テッド』のような“まさかのヒット”の中堅洋画を予想してみたい。題して、2013年の大穴中堅洋画はどれだ!

残酷描写とは一線を画すホラー映画

 まずは、イーサン・ホーク主演のホラー映画『フッテージ』(5月11日公開)。同作は、2012年の米ハロウィンシーズンで、なみいる競合作品を蹴落としてオープニング成績第1位に輝いた作品で、プロデューサーには『パラノーマル・アクティビティ』のジェイソン・ブラム、監督には『エミリー・ローズ』のスコット・デリクソンと最恐の布陣がそろう。

 物語は、ノンフィクション作家のエリソンが、引っ越し先で一家惨殺の様子をとらえた映像を発見して以降、不吉な現象が起こり始め――と、おやっ? どこかで聞いたことがあるような……。

 実はデリクソン監督、1990年代の日本のホラー映画が大好きで、そこを意識したというのだ。もちろん、ハリウッドらしい外連味が加わっているため、Jホラーのような印象は受けないが、『ホステル』や『ソウ』シリーズのような残酷描写とは一線を画し、じっとりと日本的な怖さが味わえる。2012年に公開された『貞子3D』も13.5億円の興収を記録していることもあり、期待できそうな1本だ。

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