スバル、クロスオーバーコンセプト「VIZIV」は3モーター+ボクサーディーゼルジュネーブモーターショー2013

» 2013年03月06日 18時42分 公開
[岡田大助,Business Media 誠]

 富士重工業は3月5日、ジュネーブモーターショー2013で次世代クロスオーバーのコンセプトモデル「SUBARU VIZIV CONCEPT」を初披露した。スバルブランドの新デザイン、新技術の方向性を示す。

 2ドア、4シーターのVIZIVは、スバルの開発思想である「人を中心にしたクルマづくり」を体現。後輪を100%モーター駆動にすることでプロペラシャフトが不要となり、コンパクトながらも後席のひざ周りの広さを確保する。

VIZIV SUBARU VIZIV CONCEPT(出典:富士重工業)

プラグインハイブリッドシステム「Subaru Boxer Diesel Hybrid」

 パワートレインは、2.0リッターのボクサーディーゼルエンジンに加えて、フロントに駆動・発電兼用の1モーター、リアに駆動専用の独立2モーターを組み合わせるプラグインハイブリッドシステムだ。同社ではこのシステムを「Subaru Boxer Diesel Hybrid」と名付けている。トランスミッションには高トルク対応型のリニアトロニック(CVT)を採用し、ドライブモードとして「インテリジェント」「スポーツ」、EyeSightとの協調制御を行う「エコクルーズ」を設定する。

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 スバル車らしく、駆動方式はAWD。同社が次世代AWD技術と位置付ける「リア独立モーター駆動タイプシンメトリカルAWD」を搭載する。後輪駆動専用の2モーターは、路面状況に応じて左右の駆動力をそれぞれ制御する。さらにフロントモーターとリアモーターの協調制御によって、前後輪の駆動力もコントロールする。

 ストップ&ゴーを繰り返す都市部では、発進時には全輪をモーター駆動。トルクフルで低燃費、静粛性の高い発進、加速を実現する。一方、コーナリング時には旋回外側後輪のトルクを増やし、内側を減らすことでクルマに内向きの力を発生させることで、オン・ザ・レール感覚のコーナリングを実現する。

塊感のあるボディと凝縮感のあるキャビン

 デザイン面では、シンプルな面と線による構成を基本とし、「塊感のあるボディと凝縮感のあるキャビンの理想的なバランス」を追求した。アッパーキャビンはシューティングブレイク風のウインドウグラフィックを際立たせ、厚みのあるボディパネルとのコントラストを持たせた。ボディカラーはミストラルシルバーメタリックを採用する。

 コックピットはドライバーの操縦性や操作性を重視し、インストルメントパネル中央には円筒型のタコメーターとスピードメーターを配置、「EyeSight」の作動状況なども表示される。助手席や後席にも専用のインフォメーションディスプレイを設置し、「運転の愉しさ」を共有できる。

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 ボディサイズは4320×1900×1510ミリ(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2640ミリ。

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