アマチュアゴルファーが注目しているドライバーがある。ヨネックスが3月中旬に発売する「i-EZONE(アイ・イーゾーン、6万8250円)」だ。
スイングを変えることなく、飛距離が平均で7ヤード(約6.4メートル)伸びるという新型ドライバー。東京ビッグサイトで開催されたイベント「ジャパン ゴルフフェア2013」で一般のゴルフファンにも披露されたi-EZONEの秘密を、ヨネックスの柴崎雅司宣伝部長に聞いた。聞き手はBusiness Media誠編集部の岡田大助。
岡田: 先ほど、試打ケージの中で20球ほどi-EZONEで打ってきました。普段使っているドライバーと直接比較したわけではないので飛距離については「伸びたかも? うん、伸びそうだな」という感じでしたが、何より打ちやすいドライバーでした。いままでのドライバーと何が違うんでしょうか?
柴崎さん: 一番の違いは重心の位置です。ヨネックス史上もっとも重心が深い「超・深重心」になりました。これによってシャフトの逆しなりが働きやすくなり、クラブヘッドの軌道が自然と下から打ちあげていくアッパーブロウになります。ボールの高い打ち出しと適正なスピン量を与えられるので、飛距離が伸びるという仕組みです。
現在のドライバーのトレンドというのは、重心位置を浅くしたものが主流です。海外勢の活躍や円高効果もあって、重心の浅い海外ブランドのドライバーを使う人が多くなってきたのですが、そういったドライバーはヘッドスピード(クラブを振ったときの速さ、単位はメートル/秒)が45m/s以上の人に向いています。
ヨネックスのファンの多くは50代のゴルファーです。平均的な日本人ゴルファーのヘッドスピードは40m/sといわれていますから、重心の浅いドライバーでは球が上がらないのです。
岡田: 海外ブランドの「アスリート」向けなドライバーに対して、i-EZONEは「優しい」ドライバーというわけですね。
柴崎さん: いや、一概にそうともいえません。優しいドライバーというと、初心者向けだとか、パワーが落ちてきた年配の人向けというイメージがありますが、i-EZONEはあくまでも「ヘッドスピードが40m/s前後」の人向けなのです。体力の差とか、スキルの差とかではないので、ヘッドスピードが合うならばベテランゴルファーが使っても飛距離は伸びると思います。
「平均して7ヤード伸びる」とうたっている以上、1ヤードや2ヤードの伸びでは世に出すわけにはいきません。何度もテストを行ったので、開発期間は延びました。
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