冒険家の三浦雄一郎さんは過去に2度、エベレストに登頂を果たした。しかも初登頂は70歳で当時の世界最高年齢登頂記録を樹立している。2013年には80歳になる三浦さんが3度目のエベレスト登頂を目指す。
セイコーウオッチは、エベレスト登頂に向けて三浦さんと共同開発したアドベンチャーウオッチ「MIURA エベレスト 2013限定モデル」を、スポーツウオッチブランド「セイコー プロスペックス」の「ランドマスター」シリーズから11月16日に発売する。限定300本で、価格は39万9000円。
過酷な環境下でも「時間が分かる」「止まらない」「邪魔にならない」という三浦さんの強い要望を受けて開発したモデル。ムーブメントには、セイコー独自の駆動機構「スプリングドライブ」を採用する。これは、機械式時計のようにぜんまいで駆動するが、針の動きを制御する調速機構には水晶振動子やICを用いるものだ。
電池を使わないため、−40度〜+50度という温度変化があるエベレスト登頂中に電池が破損したり、不意の電池切れで止まる心配はない。一方、振動に弱い機械式腕時計の調速機構をクオーツ時計で使われる水晶振動子に置き換えることで耐衝撃性能を高めただけでなく、低温による潤滑油の硬化で精度が落ちることもない。なお、2009年にはスプリングドライブを採用した特別仕様品が宇宙空間の船外活動でも利用されている。
視認性では、マットブラックの文字盤に、ホワイトの太く大振りな時針、分針、インデックスを配置。ホワイトカラーには蓄光塗料「ルミブライト」を採用する。この塗料は通常商品に比べてより厚く塗装し、輝度を高めた。
また、ケースは軽量・堅牢で、突起物の少ないシンプルな形状にすべく、素材にチタンを採用し、ブラックの硬質コーティングを施した。高所ならではの気圧の変化に備え、高い気密性を維持できるスクリューベゼルを採用する。また、手首の動きを妨げたり、ロープに引っ掛かったりしないように、りゅうずは12時位置に配置している。
1932年生まれ。冒険家、プロスキーヤー。
1964年イタリア・キロメーターランセに日本人として初参加、当時の世界記録を樹立。1966年富士山直滑降。1970年エベレストの8000メートル地点で世界最高地点スキー滑降を成し遂げ、その記録映画がアカデミー賞を受賞する。1985年世界七大陸最高峰のスキー滑降を完全達成。
2003年、次男の豪太とともに世界最高峰エベレスト山(8848メートル)登頂。当時の世界最高年齢登頂(70歳)と初の日本人親子同時登頂の記録を樹立。2008年5月、75歳にして2度目のエベレスト登頂成功、2013年80歳で再びエベレストを目指す。
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