36万Gの遠心力、さらに吸引力を上げたダイソンの掃除機(1/2 ページ)

» 2012年09月11日 18時08分 公開
[Business Media 誠]

 ダイソンは9月11日、キャニスター型掃除機「DC46」とコードレス型掃除機「デジタルスリム DC45 モーターヘッド」を発表した。価格はDC46が8万7800円〜、DC45が5万9800円〜。発売は9月27日だが、ダイソンオンラインストアでは9月11日から先行販売する。

DC46DC46 キャニスター型掃除機「DC46」

サイクロンの遠心力は36万Gに到達

 新製品の発表にあわせて来日した創業者、ジェームズ・ダイソンさんは「強い遠心力によって非常に細かいホコリもきちんと分離することで空気の流れも良くなり、ゴミがフィルターに付着して吸引力が落ちることを防ぎます。ダイソンは吸引力の変わらないただ1つの掃除機なのです」と、CMでもおなじみとなったフレーズを口にする。

 遠心力を大きくするためにはサイクロンの直径を小さくすればよく、新製品のDC46は32個のサイクロンを2層構造で搭載。一つひとつのサイクロンが最大36万Gの遠心力を生み出す(従来モデルは29万G)。これにより、0.5ミクロンの微細なホコリも吸い込んだ空気から分離できるようになった。

 改善点はサイクロンだけではない。髪の毛などが絡まりにくい特殊なヘッド「タングルフリー タービンツール」も付属する。これは、熱可塑性ポリウレタン樹脂で作られたブラシが付いた2つの楕円形の回転板が、床と水平方向にそれぞれ逆回転しながら髪の毛やゴミを取り除くものだ。「これは黒髪でもどんどん吸い込みますが、ブラシに絡まりつくことはありません。もちろん犬や猫、そして虎の毛でもね(笑)」(ダイソンさん)

DC46DC46DC46 DC46を紹介するジェームズ・ダイソンさん

 また、通常のクリーナーヘッドは、ゴミをかき出すナイロン素材のブラシに加えて、静電気の発生を抑えるカーボンファイバーブラシも備える。これはダイソンの特許の1つで、例えばフローリング床を掃除機のヘッドでこすることで発生する静電気がゴミを床に吸着させてしまうことを防ぐ。

 さらに掃除機本体には、球体の中にモーターや電源コードなどの重量物をすべて格納し、操作しやすくしたボールテクノロジーを採用する。重心が本体の中心軸に近くなる「セントラル・ステアリング機構」により回転半径が小さくなり、より正確に進みたい方向に本体を動かすことができる。

 DC46は、クリーナーヘッドがモーターの力で回転する「DC46 モーターヘッド」(9万2800円)と、空気の力で回転する「DC46 タービンヘッド」(8万7800円)の2機種を展開する。本体サイズは221×448×292ミリ(幅×奥行き×高さ)、収納時の製品サイズは384×710×787ミリ、本体重量は4.1キロだ(ホース、パイプ、標準クリーナーヘッド、電源コードを合わせた重量は6.55キロ)。

DC46DC46DC46 (左)DC46のカットモデル、(中)クリーナーヘッドのカットモデル、(右)タングルフリー タービンツール
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