モーターは、燃料電池車「FCXクラリティ」と同様に、ギアボックスを同軸に配置して1パッケージ化している。モーターの出力密度は、FCXクラリティや他社のハイブリッドカーのモーターよりも高く、「世界最高レベルを達成した」(ホンダ)という。最高出力は92キロワット、最大トルクは256ニュートンメートルである。
モーターの動作やブレーキ回生システムを制御するインバータなどを中心とするPDU(パワードライブユニット)と、車載充電器、車両内部の各種電子機器などに適した電圧で電力を供給するDC-DCコンバータも、PCU(パワーコントロールユニット)として1パッケージに集約した。これらのモーターユニットとPCUを、ガソリンエンジン車におけるエンジンルームに配置することで、車室内の空間効率に影響を与えないように工夫している。
リチウムイオン電池パックは、先述のように車両の床下に配置している。リチウムイオン電池セルは東芝の「SCiB」を採用した。SCiBは、長期使用しても電池の容量が劣化しにくいことを特徴としている。ホンダは、電池パックの車両後方側に2個の冷却ファンを設置して効率的に電池セルを冷却できるようにした。SCiBの特徴と冷却ファンの効果により、電池容量のさらなる劣化を防いでいるという。
充電時間は、家庭用の200ボルト電源で約6時間。CHAdeMO方式の急速充電にも対応しており、約20分間で総容量の80%まで充電できる。
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