2012年7月29日、AUTOBACS SUPER GT第4戦「SUGO GT 300KM RACE」が宮城県のスポーツランドSUGOで行われた。
GT500クラスはポールポジションからスタートした6号車 ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也)が、僅差で迫る後続を振り切りチームとして9年ぶりとなる優勝を果たした。
GT300クラスは、今期から参戦したFIA-GT仕様の3号車 S Road NDDP GT-R(関口雄飛/千代勝正)が初優勝。注目の16号車 無限 CR-Z GT(武藤英紀/中嶋大祐)はデビュー戦で善戦したが、ピット作業でトラブルが発生し16位に終わった。
81周のレースはスタート直後にアクシデントが発生した。ポールポジションからスタートした6号車 ENEOS SUSTINA SC430の伊藤選手に2台のGT-Rが並びかける。イン側に12号車 カルソニックIMPUL GT-Rのオリベイラ選手、アウト側に23号車 MOTUL AUTECH GT-Rの本山選手がそれぞれ予選2位、3位のポジションからスタートダッシュを決め3台併走で1コーナーへ進入。
GT-R2台が半車身先行するが、イン側の12号車 カルソニックIMPUL GT-Rのオリベイラ選手がアウトにマシンを寄せ、6号車 ENEOS SUSTINA SC430の伊藤選手に接触すると挙動を乱し、今度はアウト側からインに切り込んだ23号車 MOTUL AUTECH GT-Rの本山選手と激しく接触。2台のGT-Rはグラベルを突っ切りスポンジバリヤにクラッシュ、1周も走ることなくリタイヤとなった。
接触された6号車 ENEOS SUSTINA SC430の伊藤選手は大事にいたらずそのままトップをキープ。35号車 KeePer Kraft SC430のカルダレッリ選手、36号車 PETRONAS TOM'S SC430のデュバル選手がこれに続いた。
6号車 ENEOS SUSTINA SC430の伊藤選手が少し後続を引き離したころ、4位の1号車 S Road REITO MOLA GT-Rのクインタレッリ選手が2位、3位争いに追い付き三つ巴の争いとなるが、レクサス2台がGT300クラスのマシンに引っかかった瞬間を見逃さず4位から2位にジャンプアップ、そのままトップの6号車 ENEOS SUSTINA SC430の伊藤選手との差を徐々に縮め始めた。
レースが折返しを迎えるころには、トップを走る6号車 ENEOS SUSTINA SC430の伊藤選手に1号車 S Road REITO MOLA GT-Rのクインタレッリ選手が肉薄、さらに3位に上がった36号車 PETRONAS TOM'S SC430のデュバル選手も追い付きトップ3台による僅差のバトルに発展した。
ここでラップタイムの落ちた6号車 ENEOS SUSTINA SC430の伊藤選手がピットイン。タイヤ交換、給油を済ませ大嶋選手に交代しコースに復帰した。大嶋選手がここでスパート、ラップタイムをピットイン前より4秒ほど短縮し見えない敵との差を縮める。
トップに立った36号車 PETRONAS TOM'S SC430と1号車 S Road REITO MOLA GT-Rも2周遅れてピットイン。36号車 PETRONAS TOM'S SC430がデュバル選手から中嶋一貴選手に交代しコースに戻ると6号車 ENEOS SUSTINA SC430の大嶋選手はすぐ背後に迫り4コーナーであっさり抜き去りトップの座を奪回した。
6号車 ENEOS SUSTINA SC430の大嶋選手は快調に飛ばし、後続との差を10秒近くに広げ独走態勢を築いた。このまま優勝かと思われたが終盤にペースダウン。2位の36号車 PETRONAS TOM'S SC430が一気にその差を縮め0.4秒差で最終ラップに突入した。
2台はGT300クラスのマシンを掻き分けテール・トゥ・ノーズの争いをするが、6号車 ENEOS SUSTINA SC430の大嶋選手が逃げ切りトップでチェッカーを受け優勝を飾った。6号車のLEXUS Team Le Mansにとっては9年ぶりの悲願の勝利、伊藤選手も2008年にホンダでチャンピオンを獲得し、鳴りもの入りでレクサス勢に移籍してから4シーズン目でようやく優勝することができた。
2位は36号車 PETRONAS TOM'S SC430、3位は1号車 S Road REITO MOLA GT-R。38号車 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平)が5位に入りドライバーズポイント1位の座をキープした。
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