タフなG-SHOCKの“大敵”は? 山形カシオに潜入した仕事をしたら“静電気とゴミ”がなくなった(6/7 ページ)

» 2012年07月27日 12時10分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

新興国でもG-SHOCKが広がりつつある

土肥:後藤さんはG-SHOCKとともに人生を歩んでこられたわけですが、初めてG-SHOCKを見たときにはどのような印象をもたれましたか?

後藤:正直に言えば、ここまで売れるとは思いませんでした。

土肥:意外な答えが返ってきましたね(笑)。

後藤:社内でも「これ、本当に売れるの?」といった声はありました。当時の時計の流行は、薄型。しかしG-SHOCKは時代の流れに逆行するかのように、厚かった。

 先ほども申し上げましたが、カシオの時計といえば? と聞くと、多くの人から「G-SHOCK」という答えをいただきます。カシオでは「OCEANUS」や「PROTREK」などの時計も生産していますが、残念ながらこれらの時計の名前を挙げても「聞いたことはあるけど、どんな時計なのか思い出せない」と答える人が少なくありません。

 またG-SHOCKは海外でもよく見かけるようになりました。昔、中国で販売したところ「なぜ、プラスチックの時計を売るの?」といった質問をされました。新興国では「時計=メタルなもの」をイメージする人が多いのですが、若者を中心にG-SHOCKが広がりつつあります。まだまだ「プラスチックの時計=安い」といったイメージがあるのですが、そうした考えをしている人も少なくなってきているのではないでしょうか。

写真左はG-SHOCK「GW-A1000」のOリング(ゴムパッキン)を取り付けている。写真右はバック部分を取り付けている

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.