インタビュー
» 2012年07月27日 12時10分 UPDATE

仕事をしたら“静電気とゴミ”がなくなった:タフなG-SHOCKの“大敵”は? 山形カシオに潜入した (1/7)

カシオの時計はどこでつくられているのかご存じだろうか。答えは山形、タイ、中国。中でも山形カシオは、高級モデルを製造する“マザー工場”だ。7月に発売されたG-SHOCKの「GW-A1000」はどのように生産されているのか。その秘密を探るために、山形カシオに潜入した。

[土肥義則,Business Media 誠]

 カシオの時計はどこでつくられているのかご存じだろうか。答えは山形、タイ、中国(2拠点)の4拠点だ。中でも山形カシオは、高級モデルを製造する“マザー工場”の役割を担っている。

 国内唯一の製造拠点で、時計はどのようにして作られているのか? 山形新幹線の停車駅「さくらんぼ東根」駅から、クルマで5分ほどのところにある山形カシオ。そこでG-SHOCKなどを担当している、時計技術部の後藤正史部長に話を聞いた。聞き手は、Business Media 誠編集部の土肥義則。

yd_yama1.jpg 山形カシオ。ここでG-SHOCKなど、さまざまな時計が製造されている

静電気とゴミは大敵

後藤:ドイさん、質問です。山形工場内では湿度を45〜60%に設定していますが、なぜでしょう?

土肥:い、いきなり質問ですか。うーん、何だろう。

後藤:湿度が45%以下になれば、静電気がたまりやすいんですよ。時計には繊細な部品がたくさん使われているのですが、それらの部品は静電気に弱い。工場内では湿度管理だけでなく、スタッフは静電気をためにくい専用のスリッパをはいて作業をしています。

 また湿度が60%以上になれば、時計のプラスチックのケースが曇ることがあるんですね。これもダメ。

土肥:時計というのは、やっぱり厳しい条件の下でつくられているんですね。私も工場見学をさせてもらおうと思っているのですが、その専用スリッパをはかないとダメですか?

後藤:もちろんです。工場内に静電気をもって入れば、そこにゴミやホコリが吸い寄せられてしまうんですよ。時計づくりは「静電気とゴミをいかに取り除くか」――この戦いを繰り返してきた、といっても過言ではありません。

土肥:時計づくりにおいて、静電気とゴミは“大敵”というわけですね。

後藤:部品はダンボールに梱包されて届きますが、そのまま工場のラインには入れません。ゴミが付着しているかもしれませんので、すべての部品を洗浄しています。

 特に精密な部分を扱うところでは、床に穴を開けています。

土肥:ほー。床の穴にゴミを落とす、ということですか?

yd_casio0.jpg ゴミを落とすために、床に穴を開けている
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