1本50万円のウイスキーはどんな味? ストーンズ50周年記念の一品

» 2012年07月12日 18時17分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 ローリング・ストーンズの歴史を味わうことができるかもしれない――。そう感じさせるウイスキーが誕生した。

 サントリー酒類はロックバンド「ローリング・ストーンズ」の結成50周年にちなみ、1本50万円(700ミリリットル)のウイスキーを発売する。バンドのアイコン「Lips & Tongue(リップス・アンド・タン)」をデザインしたベロ型ボトルに入っているので、ファンにとってはたまらない一品だ。

リップス・アンド・タンをデザインしたベロ型のボトル。黒いソファーをイメージしたデザインで、観音開き式の木製化粧箱が付いている

どんな味がするの?

 さて1本50万円もするウイスキーはどのようにして作られたのだろうか。このウイスキーのアルコール度数は50度。ストレートでもロックでもおいしく飲めるモノを目指したという。また結成50周年にちなみ、ストーンズの活動の中から節目となる年に樽詰めされた原酒を厳選し、ブレンドした。

 例えばストーンズが結成された1962年のモノとして、国産ミズナラ材の樽で長期熟成した山崎モルトなどを使用。記者も試飲をしたところ、まずフルーティな香りが口の中で広がった。その後は、ほろ苦い味。アルコール度数は50度だが、口の中でやわらく広がっていくといった感じがした。

 サントリー酒類のチーフブレンダーの福與伸二(ふくよ・しんじ)さんに味わいの特徴を聞いたところ「まずドライフルーツやよく熟した果物の甘い香りがしたのでしょう。そして『ほろ苦さ』というのは、カカオやダークチョコレートの味を感じたのでは」とのこと。

 このウイスキーに使用されている1962年モノの山崎モルトはどのような特徴があるのだろうか。「透明感があって、スパイシーさを味わうことができます。この味は日本でしか出せないものですね。またウイスキーを飲めばココナッツの甘味も感じることができると思うのですが、それは1962年モノから来ているものです」(福與さん)

 ちなみに1962年といえば、庶民に愛された「トリスバー」全盛期。それまでは日本人にとってウイスキーはあまり馴染みがなかったが、トリスバーの流行によって、身近なお酒になったのだ。

原酒について

ストーンズの出来事 原酒
1962 ストーンズ結成 山崎モルト
1971 リップス・アンド・タンのマークが完成 山崎モルト
1972 アルバム「Exile on Main ST.」リリース 山崎モルト
1981 「Start Me Up」リリース 山崎モルト
1990 東京ドーム初来日公演 白州モルト/知多グレーン

 サントリー酒類は6月にリップス・アンド・タンをデザインした「ストーンズバー」(ビール類、カクテル、ハイボール)を発売している。ハイボールは若い人たちに、カクテルはコンビニでよく売れているという。今回発売する50周年記念のウイスキーは150本限定で、10月30日から発売する。

サントリー酒類は、若い人をターゲットにした新ジャンルのビール「ストーンズバー〈ローリングホップ〉」を発売した

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