マツダ、「デミオEV」を2012年10月からリース販売

» 2012年07月06日 13時33分 公開
[Business Media 誠]

 マツダは2012年7月6日、デミオをベースに自社開発した電気自動車(EV)「デミオEV」のリース販売を2012年10月から開始すると発表した。航続距離は200キロで、中国地方の地方自治体や法人を中心に約100台を販売する。

マツダ デミオEV(出典:マツダ、画像をクリックすると拡大します)

 電力量20キロワット時のリチウムイオンバッテリーを搭載し、満充電までは普通充電(200ボルト、15アンペア)で約8時間。CHAdeMO(チャデモ)規格に対応した急速充電口をフロントタイヤ上に設置しており、急速充電器を使った場合は80%充電まで約40分となる。なおバッテリーセルは、汎用サイズ(18650型)のものを直列・並列に最適に接続している。

マツダマツダマツダ 普通充電口をリアタイヤ上、急速充電口をフロントタイヤ上に設けた(出典:マツダ、画像をクリックすると拡大します)

 リアトランク下のタイヤバンスペースに100ボルト給電システム(メーカーオプション)を装着可能で、デミオEVから家庭用電気機器に交流100ボルト、最大1500ワットの電力を供給できる。

 モーターには独自の巻線切り替え式モーターを採用し、低速トルクと高回転化を両立した。最高出力は75キロワット(102馬力)/5200〜1万2000rpm、最大トルクは150ニュートンメートル/0〜2800rpm。ボディサイズは3900×1695×1490ミリ(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2490ミリ、車両重量は1180キロ(ベースモデルから190キロ増)。

マツダマツダマツダ (左)巻線切り替え式モーター、(中)リチウムバッテリーパック、(右)100ボルト給電システム(出典:マツダ、画像をクリックすると拡大します)

 EV化によって、室内の静粛性は大幅に向上。また、重量のあるバッテリーパックを床下に配置することで、ベースモデルとなるガソリン車(FF)と比べてバネ上、バネ下の重量比を改善するとともに前後バランスも良くなったことで、ヨー慣性が小さくなりハンドリングが向上する。

 これまでマツダは、エンジンの効率改善から減速エネルギー回生システム、ハイブリッドシステムと段階的に最適な電気デバイスを導入する「ビルディングブロック戦略」にのっとってクルマを開発してきた。「今回のリース販売を通じて、お客さまの利便性や電気駆動技術などについての知見をさらに深めていく」とコメントしている。

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