フェラーリFF、とても新鮮に感じるシューティングブレーク的ルックス岡崎宏司のクルマ DE トリップ(2/5 ページ)

» 2012年07月02日 13時43分 公開
[岡崎宏司,LUXURY TV]
LUXURY TV

 もちろん、「フェラーリサウンド」も素晴らしく刺激的です。高位ギアでも1000回転で滑らかに走れる柔軟性もありますが、刺激的なパワーと音には、やはり「踏み込みたくなる」誘惑に駆られます。

岡崎宏司 8200rpmからレッドラインが始まりますが、もちろん完璧なフィールとともに回り切ります

 トランスミッションは7速デュアルクラッチ式。4WDですがフロントへの駆動力配分は最大20%で、あくまでもFR的な運転感覚身を優先しています。

 V12がフロントミッドにマウントされることも相まって、FFの身のこなしは軽快です。それゆえサイズ的にはかなり大きなクルマですが、狭い道路や駐車場でもない限り、あまり大きさは感じさせられません。

岡崎宏司 モダンで精緻な造形がよく分かります

 最上の革と仕上げで造り込まれたFFのコクピットは、フェラーリならではの情熱というか、華やかさというか、そんなイメージに満たされています。

 独特のステアリングホイール周り、センターコンソール周りのデザイン、10000回転まで刻み込まれたレブカウンター……、そこここに誇らしげに描き混まれた跳ね馬のマーク、どこに目を向けても心踊るばかりです。

 こんなコクピットに腰を落とし、アクセルを踏み込んだときの爆発的加速と官能的フェラーリサウンドに包まれると、冷静な人でも心穏やかにというわけにはゆかないでしょう。

岡崎宏司 FFのコクピットです。鮮やかなオレンジ系のトリムが刺激性をさらに高めています

 そんなフェラーリFFとともに過ごした一日の刺激的な余韻は、だいぶ日が経った今でも、鮮やかに五感に残っています。(文&撮影:岡崎宏司)

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