自転車通勤で危険な場所を調べてきたよ――夜間走行編ジテツウは安全なのか?(1/4 ページ)

» 2012年06月29日 08時00分 公開
[シックス・アパート 中山順司,Business Media 誠]

 これまで、自転車通勤に踏み切ろうかと思いつつも、まだ行動に起こせていない読者の助けになればと思い「東京都内の自転車の危険箇所ランキング※」上位と呼ばれる場所を実際に回ってきた。

東京都内の自転車の危険箇所ランキング

Webサイト「スマートサイクリング」のコンテンツ。これらの場所は、NPO法人自転車活用推進協議会のメンバーや、プロのサイクリストなどの有識者に対するヒアリング調査によって、都内の危険な交差点をリストアップしたもの。いわばお墨付きの危険な場所でもある。


 好評だった本企画、本当は全3回で終了だったのだが、もう1回だけ延長することになった。ラストは夜間の走行を検証してみたい。というのも、自転車通勤は明るい日中だけとは限らず、帰宅時には当然暗い。夜間走行のこともお知らせすべきと思ったのだ。

 今回はより現実に即した形にすべく、とある夜の筆者の帰宅する様子を基にレポートする。ルートは、勤務先の赤坂から、永田町>日比谷・大手町>御茶ノ水・駒込>王子・赤羽の順に通過し、自宅(川口市)に向かう。自宅までは23キロで、所要時間は約1時間30分だ。

 いくら走り慣れているとはいえ、やっぱり夜の道路は緊張するし、気をつかう。夜ならではの“ヒヤリハット”を交えて、レポートしていこう。

自転車通勤

皇居周辺は、超! 走りやすい

 オフィスを出て、赤坂見附、永田町と過ぎ、桜田門を超えて日比谷へ向かう。ぐるりと皇居に沿って走るイメージだ。青山通りも内堀通りも車線が多くあって、道幅も広々としている。おまけに路面もキレイなので、まったくもって走りやすい。

自転車通勤

 赤坂見附駅の交差点は、五叉路になっていて信号は変則的だ。しかも、クルマのスピードはやたらと早いし、自転車など眼中に入っていないかのような走り方をする。右左折する場合は無理に車道を渡ろうとせず、横断歩道を使うほうがよいだろう。

自転車通勤

 坂を登って永田町駅を通過し、まっすぐで広々とした道を三宅坂交差点へと突っ走る。さすが日本の中枢(のせいかどうかは知らないが)、路面の滑らかさは非の打ち所がない。ついついスピードが出てしまいがちので、そこだけは注意したい。

 ただし、ここでは右(日比谷方面)に曲がりたいのだが、走っている車線は左折専用。ここままでは曲がれない。

自転車通勤

 三宅坂交差点はT字路形状になっている。右折したいのだが、自転車はクルマの流れについていけない構造になっているので、おとなしく横断歩道を使って対岸へ渡って右折し、桜田門を目指す。時間はかかるし、面倒くさいけれど、安全にいこう。

自転車通勤

 三宅坂交差点から日比谷まで、延々と皇居に沿って走る。写真中央の明るいビルがザ・ペニンシュラ東京で、そこが日比谷駅の目印になる。走りやすい道路と見晴らしのよい景色のおかげで、すこぶる快適。大勢のジョギングランナーが歩道を走っているけれど、ここで走りたくなる気持ちもよく分かる。

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