国際線LCCの利用者に聞く、その満足度は？

[Business Media 誠]

　2012年3月に就航したピーチ・アビエーション、そして同7月3日にはジェットスター・ジャパンが、同8月1日にはエアアジア・ジャパンが運航を開始し、国内に拠点空港を持つLCC（格安航空会社）3社が出揃う。

　リクルートは6月26日、インターネット調査「エイビーロード海外旅行調査2012」（2012年3月21日〜23日、調査集計数5077人）と「じゃらん宿泊旅行調査2012」（2012年4月6日〜10日、調査集計数2万人）を基に、「国際線LCC利用意向と満足度に関する調査」をまとめた。

　日本を発着する国際線LCC利用者の84％が「満足」しており、50％が今後もLCCを優先的に利用したいと考えているようだ。

認知率や利用意向ではピーチが一歩リード

　LCCの認知率では、「ピーチ・アビエーション」が56.1％でトップ。次いで、「ジェットスター航空」（54.4％）、「ジェットスター・ジャパン」（36.3％）、「春秋航空」（32.8％）、「エアアジア・ジャパン」（29.8％）と続く。

　また、今後乗ってみたいと思うLCCを聞いたところ、こちらも「ピーチ・アビエーション」が19.0％でトップに。今夏就航を開始する「ジェットスター・ジャパン」は9.2％、「エアアジア・ジャパン」は7.6％となった。

　日系LCC3社の中では、認知率、利用意向ともにピーチがほかの2社を突き放した結果となった。ただし、調査対象期間にすでに就航済みのピーチと未就航の2社という状況も結果に影響があるかもしれない。

LCC利用者がさらに求めるものは「安さ」

　LCCの利用経験がある人を対象に満足度を聞いたところ、「とても満足」（18.3％）と「やや満足」（66.1％）を合わせて、全体の84.4％が満足だと思っていることが分かった。

　また、LCC利用者の7.6％は次回も「LCCのみを利用する」、42.4％は「LCCを優先するが、既存航空会社も検討する」と回答しており、LCCを再び利用する意向が高いことも分かった。

　では、LCCに求めるものは何だろうか。「キャンペーン料金の拡充など、さらなる安さの追求」が52.3％で最も多く、次いで「シートの幅や機能（リクライニングなど）」（33.6％）、「サイトでのチケットの買い方の分かりやすさ、簡便さ」（32.9％）という結果になった。

　なお、国際線LCCの片道運賃が「格安」だと感じる相場感は、近距離で平均1万9182円、中距離で平均3万5652円、長距離で平均5万7177円だった。

国内LCCの就航路線（2012年5月時点）

航空会社	拠点空港	就航路線
ピーチ・アビエーション	関西国際空港	関空‐新千歳（1日4便） 関空-福岡（1日3便） 関空-長崎（1日2便） 関空-鹿児島（1日2便）
		関空-ソウル 関空-香港（2012年7月1日就航予定） 関空-台北（桃園、2012年9月30日就航予定）
ジェットスター・ジャパン	成田国際空港 関西国際空港	成田-新千歳（2012年7月3日就航予定） 成田-福岡（2012年7月3日就航予定） 成田-関空（2012年7月9日就航予定） 成田-那覇（2012年7月9日就航予定） 関空-新千歳（2012年8月24日就航予定） 関空-福岡（2012年8月24日就航予定）
		2013年度、成田発着の国際線を就航予定
エアアジア・ジャパン	成田国際空港	成田-新千歳（2012年8月1日就航予定） 成田-福岡（2012年8月1日就航予定） 成田-那覇（2012年8月1日就航予定）
		成田-ソウル（2012年10月1日就航予定） 成田-釜山（2012年10月1日就航予定）