床も壁もありません! 空中40メートルのレストランでランチを食べてきた

» 2012年05月31日 16時00分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 上空40メートルのレストランで食事。……といっても、六本木ヒルズの高級レストランというわけではない。それはクレーンでぶら下げられたゴンドラでのこと。足元はスカスカ、壁も床も存在しない。

地上40メートルでのランチ。後ろには東京都庁が見える

 これは大塚食品がジャワティストレートをPRするため、5月31日に東京の秩父宮ラグビー場で行ったイベント「Play Table in the Sky」の一幕。地上40メートルの空中に巨大クレーン車で食卓を吊り上げ、非日常の空間で約20分間、食事を楽しんでもらうというもの。世界40カ国で空中レストランを行ってきたevents in the sky.com.auが、日本で初めてプロデュースしている。

 40メートルというと地上15階のビルの高さに相当。体長50メートルのゴジラだと、ちょうどクビのあたりだろうか。

22人乗りのゴンドラ。真ん中のスペースに立つのはウェイターさんたち

 もしものことがあるため、参加前に誓約書にサインをする。「参加者のケガ、病気、あるいは死亡、および所持品の損害の可能性、プラットフォームが長時間空中に吊り下げられ、降りることができない可能性があることを認識しています」と脅すような内容に、ちょっぴりおじけづく。

 筆者が参加するのは2番目に上るグループ。自分が上る前に、最初のグループの様子を見ていたのだが、それほど怖そうな雰囲気はない。

数分かけてゆっくり上っていく

 しかし、実際に自分の番になって乗ってみると、地上での予想とはまったく異なっていた。単に高いところからの景色なら見慣れているのだが、足元に床がないとこんなに不安になるものか、と痛感。

 地上10メートル地点で「気分が悪い人がいたら降りますよ」と確認があった時、「降りたいです!」と主張しようと思ったのだが、いい年した大人なので我慢することに。

後ろに見えるのは秩父宮ラグビー場

 数分かけて、到達した地上40メートルで食事開始。ジャワティストレートに合うコンセプトの料理ということで、サラダやパスタなどがコンパクトに並べられている。5月9日に発売したばかりの新商品「シンビーノ ジャワティ ホワイト」もグラスに注がれた。

 しかし、みんななかなか食が進まない。同乗した俳優の石田純一さんも、「味がかなり薄く感じる」とひと言。行儀が悪い筆者は、下にものを落とさないよう食べるのに苦労した。

メニュー一覧、左の白いボトルは5月9日に発売したばかりの新商品「シンビーノ ジャワティ ホワイト」(左)、「ワイヤー細くない?」と軽口を叩いていた石田純一さん(右)

 しかし、徐々に参加者たちも慣れていき、大胆にも座席を後ろに倒したり、回したりして楽しむ人たちも。「吊り橋効果で仲良くなれるかもしれませんね」と、抜け目なく隣の女性をナンパする男性も現れた。

足元には床がない(左)、座席を後ろに倒して楽しむ女性も(右)

どんなシチュエーションにも合う飲み物とアピールしたい

 しかし気になるのは、なぜ大塚食品はこのイベントを開催したのかということ。

 大塚食品マーケティング部の寺田誠司部長に意図を聞くと、「ジャワティストレートはどんな食事にも合うというコンセプトで、22年前に発売されました。今年は『食べる歓びに、もっと選ぶ歓びを』というテーマのもと、どんな食事にも合うというだけでなく、どんなシチュエーションにも合う飲み物であるということを訴求するために、空中レストランを行うことになったのです」という。

 ちなみにevents in the sky.com.auは2007年にベルギーで初めて空中レストランを行って以来、世界中で毎週のようにイベントを行っているという。結婚式の余興としても活躍しているらしく、100人規模だとお値段は5万ドル(約400万円)だとか。興味のある方は試してはいかがだろうか。

クレーンを操作する男性。彼の操作が参加者たちの命運(?)を左右する

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