映画専門サイト「ハリウッドチャンネル」で連載中の、映画業界のウラ側や疑問を読み解く納得のコラム(※この記事は、ハリウッドチャンネルより転載しています)。
現在、歌手としてだけでなく、ドラマや映画、声優、バラエティなど、多方面に渡って活躍しているAKB48。だが、どのようなアーティストでもトップに君臨し続けることは不可能なように、AKB48もトップから転落することは避けられないだろう。
では、そうなったとき、どのメンバーが生き残れるのだろうか。3月24日公開の『ウルトラマンサーガ』にはAKB48から7人のメンバーが出演し、北原里英は『グラッフリーター刀牙』(初夏公開)に出演、日本テレビ系で放送中のドラマ『ミューズの鏡』は指原莉乃が主演と、彼女たちの女優としての活躍も目立つことから、“AKB48のメンバーの誰が女優として生き残れるか”という点で、関係者に話を聞いた。
「今後、女優としての活躍が期待されるのは篠田麻里子さんだと思います。シリアスもコメディもいけますし、彼女の出演作を見てみると、脇に出てきて主人公を食ってしまうでもなく、主役をしっかりサポートできている」
また、その関係者はこう付け加える。
「今の映画業界は、題材がシニア向けにシフトされてきています。それはつまり、主人公は若い女性ではなく、30代後半から60代くらいの俳優・女優がメインだということ。そうなると、若い人は娘や部下といった脇役での出演になる。だからこそ、主演しかダメではなく、脇が務まるといった点が生きてくるんです」
別の関係者は、この人物を推す。
「秋元才加さんがいいですね。単なる印象でしかないんですが、ガッツがある。気負いとかそういったものではなく、絶対にこれをやりたいというガッツ。大事だと思うんですよ」
さらに、こんな意見も。
「女優としてみると、全員厳しいのではないでしょうか。“モーニング娘。”や“おニャン子クラブ”といったアイドルグループ出身者を見ても、女優として生き残っている人はいません。というのも、アイドルの絶頂期が終わり、女優としてがんばろうと周囲を見ると同世代の女優というのはたくさんいて、女優が歌手に歌では勝てないように、歌手が演技で女優には勝てない。やはり本職に勝つのは難しいことです。ただ、今回は女優というくくりなので厳しくなりましたが、モデルやタレントとして残る人は多いと思いますよ」
どの世界もそうだが、やはり甘くはないのだろう。とはいえ、“アイドル戦国時代”といわれる今を生き抜いている彼女たちの根性や努力は並大抵ではないはず。がんばってほしいものである。
1975年生まれ。夕刊フジ、日経エンタテインメント、DVDレビューなど、新聞・雑誌で執筆する傍ら、ラジオで映画コメンテーターを務める。ジャンルを問わず映画を鑑賞するが、好んで足を運ぶのは、B級とホラーとアニメ。そのため、オタクと勘違いされやすいものの、決してそうではない、と頑なに言い張っている。
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