いまさらですが日産リーフってどうよ?車は乗らなきゃ分からないことだらけ(1/2 ページ)

» 2012年03月13日 13時19分 公開
[popo柿澤,Business Media 誠]

 「電気自動車に乗ったことないんですよねー」なんて、編集者の前で口走ったのが運のつき。彼は「『車は乗らなきゃ分からないことだらけ』なんて連載書いてるのにダメじゃん!!」と言いつつ、PCの画面にリーフのレンタカーのページを……。

 という訳で、日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した日産「リーフ」を1日レンタルして乗ってきました。今回は、「試乗レビュー」と「野郎3人リーフ珍道中」の2回に分けて書きたいと思います。まずは、いつもどおりの試乗レビューから。

「電気自動車=日産リーフ」を印象付けた!

 クルマにあまり興味がない人に「電気自動車といって思いつくクルマは?」と聞いても、「日産リーフ」と返ってくるほど知名度が上がりました。じゃあ、「リーフが日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したこと知ってる?」と聞くと「知らなーい」と。普通はそんなもんですよね。

 では、なぜリーフは電気自動車としてそこまで有名になったのか? それは、CM効果もさることながら、一目でリーフと分かる専用デザインが大きく影響していると思われます。特にリアのデザインは特徴的!

 CMの露出量だけ考えてみれば、三菱のi-MiEVもいい勝負だと思います。しかし、街中でi-MiEVを見かけても軽自動車の「i」と区別がつかない。それに比べてリーフは一目でそれと分かる。街中で見かけると「あ! リーフだ!!」と、珍しいこともあり注目を集めます。そんな専用デザインが「電気自動車=日産リーフ」を印象付ける大きな要因になっているのでしょう。

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大きすぎるボディ

 このクルマを間近で見たファーストインプレッションは「でかっ」でした。実際に乗車してみると車内は広々していて、同乗者は快適かもしれません。しかし、日本で乗ることを考えると大きすぎると筆者は思います。

 特に電気自動車という特殊なクルマで、まだまだ航続距離も短い「チョイ乗り」がメインなのであれば、もっと小さい方が使い勝手がよいのでは? 電池の搭載量や世界戦略車ということを考えれば仕方がないのかもしれませんが、どうしても違和感を抱いてしまうのです。

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静かさが売りの電気自動車だけど?

 電気自動車は当然モーターが動力源となるため、エンジン音がしません。加速の際に耳を澄ますとキーーーンというかすかな音を出しながら加速していることが分かります。騒音としてはロードノイズの方が大きいので、モーター音はほとんど気になりません。とにかく静かに加速します。

 しかし、加速が終わり巡航速度になった際はどうでしょう? この場合、普通のクルマでもよほど小さな排気量の車でない限り、車内に入り込んでくるエンジン音よりもロードノイズの方がうるさくなります。

 リーフだからといって、ロードノイズまで静かなわけではありません。やたらと静かさを売りにしていますが、アイドリングと加速時以外は通常のガソリン車と変わりません。期待しすぎると「あれ?」となるかもしれないので要注意です。

クルマを操る楽しさがあった

 リーフのスタイリングは、一見もさっりとした鈍くさいイメージを受けます。しかし、クルマに乗り込み1つ目のコーナーを曲がった瞬間に、その鈍くさいイメージは忘れ去ることでしょう。

 コーナーを曲がる際のロール量がとにかく小さいのが驚きです。そうかといって、サスペンションのセッティングが堅いわけではありません。これは、電池をできるだけ低い部分に搭載することにより実現した「低重心」が大きく影響しているのだと思います。

 また、加速時はモーター特有の太いトルクが、驚くほどクルマを加速させ、クルマの重さをまったく感じさせません。そして、何より驚きなのはアクセルの反応速度。とにかく早い。NA車でもこの反応速度は実現できないでしょう。人によっては、過敏だと感じる人も少なくないと思います。

 乗る前はリーフの運転がこんなにも楽しいものだとは思いもしませんでした。やっぱり、クルマは乗らなきゃ分からないことだらけです。

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