2012年1月16日から20日にかけてスイス・ジュネーブで開催されたSIHH(ジュネーブサロン)で、RICHARD MILLE(リシャール・ミル)は、画期的な腕時計「RM037」と新型自動巻きキャリバー「CRMA1」を発表しました。この自動巻きキャリバーは、リシャール・ミルのムーブメント設計者により、スイスのレ・ブルルーで開発された完全に自社製のキャリバーです。
チタン(グレード5)製の地板をスケルトンに仕上げたこの自動巻きキャリバーは、12時にグランドデイト、4時にファンクションセレクターを表示します。4時と10時には絶妙な形状の2つのプッシャーを装備。4時位置のプッシャーを押すだけで、巻き上げ(W)、ニュートラル(N)、時刻合わせ(H)のいずれかを選択することができます。また、例えば旅行あるいは月の日数(29日、30日、31日)に応じて日付を調整する必要がある場合には、10時のプッシャーを押すだけで日付が変わります。
RM037には、リシャール・ミルが初の自社製キャリバーのために特許を得た新機軸のリューズ機構を採用しています。リューズは伝統的にムーブメントに直結する構造であるため、時計師はケーシングの際に巻き芯の長さを調節しながらムーブメントに挿入しなければなりません。このようにリューズがムーブメントに直結していると、リューズが衝撃を受けた際にムーブメントに損傷をもたらす恐れがあります。
リシャール・ミルのエンジニアは、この問題を解決するための新たな装置を考案し、RM037に装備しました。この装置ではリューズをケースに一体化したため、もはや巻き芯を挿入する必要がありません。これにより、衝撃を受けた場合でも、リューズが外れたり、ムーブメントの巻き芯が折れたりするリスクが大幅に減っています。リューズは、アルクリン製外リングを装備したポリッシュ仕上げのチタン(グレード5)、レッドゴールド、ホワイトゴールドの3種が用意されています。
このタイムピースのコンセプトは、ムーブメント/ケース/ダイヤルへのグローバルなアプローチの試みです。シャーシとエンジンをバランスよく同時開発するF1にならって、すべての部品は非常に厳しい要求に応える形で製造されました。
ケースの3つの主要構成部品(ベゼル、ミドルケース、バック)の製作には44回のスタンピング加工が必要です。各パーツを製造するための機械の調整にはそれぞれ2日を要します。
ケースが半完成に至るまでには255の工程を経ており、それからさらに5時間の最終工程(サテン仕上げと研磨)が必要です。ケースの複雑な形状は高性能の5軸の機械により作り出されます。加工の終わったケースの裏ぶたに「RICHARD MILLE」と刻印する作業は45分を要します。この3層構造ケースは、2個のニトリル製O-リングガスケットにより50メートル防水です。
ケースは20個のチタン(グレード5)製スプラインネジと316スティール製耐磨耗ワッシャーにより組み立てられています。
RM037は、約50時間パワーリザーブ、新型可変慣性モーメントローター、可変慣性フリースプラングテンプ、ムーブメントの随所に使われているスプラインネジなどの特性を備えたモデルです。最先端技術、精巧な作り、スイスの高級時計作りの伝統を踏襲した手作業による仕上げから生まれた自社製キャリバーCRMA1とともに、リシャール・ミルの新機軸へのこだわりを示す逸品です。
リシャールミルジャパン
TEL:03-5807-8162
URL:http://www.richardmille.jp/
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