G-SHOCKの世界観で六本木ヒルズを制す――REAL TOUGHNESS(2/3 ページ)

» 2011年11月25日 20時31分 公開
[吉村哲樹,Business Media 誠]

国内外のトップアスリート・アーティストによるタフなバトル

 オープニングに引き続いて、各競技の決勝が始まった。ちなみに各競技とも、ジャッジの審査に基づく勝敗は、すべての競技が終わった後の表彰式で初めて明かされるシステムになっている。

 まずは、BMXのFLATLAND競技。国内外のトップライダー12人の中から決勝戦に勝ち進んだのは、日本のエース内野洋平選手と、チェコから招待されたドミニク・ニコライ選手だ。互いに対照的なライディングスタイルを持つこの2人、内野選手が得意技の高速スピンを派手に決めれば、ニコライ選手は持ち味である複雑系トリックを次々と繰り出す。わずか3分間の競技時間にもかかわらず、FLATLANDの醍醐味がこれでもかと凝縮された、息詰まる一戦となった。

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 続いて行われたのは、国内外のトップダンサーがペアを組み、2on2でダンスバトルを繰り広げるブレイクダンス。決勝に勝ち残ったペアは、2008年Red Bull BC Oneブレイクダンス・チャンピオンシップで世界チャンピオンに輝いた韓国のWINGとその実兄SKIMのペア、対するは国内外のダンス大会でそれぞれ数多くの優勝経験を誇るKAKUとRYOMAのペアだ。

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 世界のトップダンサー4人が一堂に介してのダンスバトルは、白熱の展開となった。WINGとSKIMが独特のスタイルのムーブで観客を魅了すれば、KAKUとRYOMAは得意のツーサウザンドやエアーチェアーで応酬。互角の展開のまま、タイムアップを迎えた。

 次はいよいよ、特設ステージに設置されたステア&レールやクォーターパイプをフルに使った、BMX STREETの決勝だ。予選から決勝へ勝ち上がってきたのは、眞謝大輔選手、松元謙選手、伊藤悠吾選手、小林隼人選手の、いずれ劣らぬ国内トップクラスの4人のライダー。

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 各選手とも、果敢に高度なトリックにチャレンジ、それが見事に決まるたびに観客席のBMXファンからは「オオー!」というどよめきと大きな拍手が起こった。完全にBMXパークと化した六本木ヒルズアリーナの特設ステージ、わずか8分間の競技時間ではあったが、ときには派手に転倒しながらもトリックを果敢に繰り出し続けた4選手には、決勝終了後に観客から惜しみない拍手が贈られた。

 次は、ヒップホップダンスの2on2バトル決勝戦。準決勝を勝ち上がってきたのは、ストリートダンス世界大会JUSTE DEBOUT 2010のHIPHOPチャンピオンである、スウェーデンのNIKIとMARTHA。もう一方からは、WORLD DANCE COLOSSEUM 2011 HIPHOP SIDEのチャンピオン、フランスのJIMMYとYANNのペアが勝ち上がってきた。

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 世界のトップダンサーが真正面から激突する戦いとなった決勝、NIKIとMARTHAが切れのある激しいダンスで攻め込めば、JIMMYとYANNは独特のグルーブを湛えたムーブでそれを受け止めるという展開。この戦いも、優劣付け難い展開のまま制限時間を迎えた。

 そして最後に行われたのが、スケートボードの決勝。特設ステージを端から端まで目一杯使い、国内外8人のトップスケーターが入り乱れての熱いパフォーマンス合戦が繰り広げられた。

 最後に行われた競技、そして観客席にも多くのスケーターが詰め掛けていたこともあってか、会場のボルテージは最高潮に達する。そんな会場の雰囲気に呼応するように、各選手とも難易度の高いトリックに次々とチャレンジ。中には大きく転倒する選手もいる中、1人クールに高度なレール技を次々と決めて喝采を浴びたのが、何と若干14歳の瀬尻稜選手だ。

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 観客の間でも徐々に、「瀬尻、ヤバくないか?」という声が上がり始める。「ひょっとしたら、14歳のチャンピオン誕生か……?」。そんな予感を観客の胸に抱かせたまま、競技時間のタイムアップを迎えた。

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