コラム
» 2011年09月30日 08時00分 UPDATE

ベトナム中部紀行。ホイアンとフエ、2つの世界遺産の街を歩く (1/6)

タテに細長い地形のベトナムは国土の半分が海に面し、ホーチミンとハノイという同国を代表する南北の都市の中間にはいくつもの隠れ家的なリゾートが点在する。中部にある2つの世界遺産の街、ホイアンとフエを訪ねた。

[秋本俊二,Business Media 誠]

 連載『秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話』のレポート「ベトナム航空で成田からホーチミンへ」でも報告したように、VN951便は現地時間の午後2時にホーチミン・タンソンニャット国際空港に到着した。ホーチミンからは国内線に乗り継ぎ、ベトナム中部のダナンへ。ここを拠点に、世界遺産とリゾートの街、ホイアンとフエを歩いてみる。

黄色い壁の家々

 南北に細長い国の、ちょうど真ん中あたりに位置するホイアン。トゥボン川が南シナ海に流れ出る三角州に形成された港町で、400年前は海のシルクロードの貿易で賑わっていた。トゥボン川を船が行き交い、ヤシの木の生い茂る川沿いの道には古い民家が並ぶ。何ともいえない、黄色い壁の家々。道行く人たちがかぶっているのは、葉っぱで編んだという日よけの傘だ。ベトナム語で「ノン」というらしい。

 新市街からトゥボン川にかかる橋を渡ると、向こう側は世界遺産に登録されている旧市街だ。川に沿って1キロほど広がる旧市街には、クルマは入れない。バイクの合間を縫うようにして、自転車タクシーのシクロがのんびり走っている。

ベトナム 新旧市街の間を流れるトゥボン川

ベトナム 世界遺産の旧市街はクルマは入れない
ベトナム 中には築200年以上の民家も
ベトナム 家の壁も塀もとにかく黄色い

 懐かしい雰囲気をかもし出す家々が道の両側にぎっしり並んでいる。古い東洋風の民家にときどきポツン、ポツンと混ざっている西洋風たたずまいは、かつて貿易でうるおった商人たちが建てた建物だ。そしてそのどれもが、黄色い壁。どの家も京都の町家のように、間口が狭くてタテに細長い。伝統的な木造家屋は、古いものだと200年以上経っているという。200年も経過していると、そろそろ限界なのでは? ちょうど玄関口に出ていた主人にそう聞くと、彼はうなずいて言った。

「たしかにどこも古いけど、だからといってホイアンの人間は古い建物を壊したりはしない。昔の絵や彫刻が大切に保存されてきたのと同じように、修復をするんだ。使える木材はなるべく使って、必要な部分にだけ新しい木材で補強していく。どの家も、そうやって護られてきたんだよ」

ベトナム 修復を繰り返しながら維持されてきたホイアンの街並み
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