松山ケンイチを筆頭に、若手演技派と呼ばれる俳優事情映画ウラ事情(1/2 ページ)

» 2011年09月02日 20時46分 公開
[安保有希子,ハリウッドチャンネル]
クランクイン!

「映画ウラ事情」とは:

映画専門サイト「ハリウッドチャンネル」で連載中の、映画業界のウラ側や疑問を読み解く納得のコラム(※この記事は、ハリウッドチャンネルより転載しています)。


 8月20日に公開となった「うさぎドロップ」に主演する松山ケンイチ。本年度、彼は同作以外にも、「GANTZ」前後編2部作、「マイ・バック・ページ」に主演し、2012年も主演作「僕達急行 A列車で行こう」のほか、NHK大河ドラマ「平清盛」への主演が決まっている。そう、彼は同世代の若手演技派俳優の筆頭株といっていだろう。

映画ウラ事情 松ケン、「うさぎドロップ」で子育てに奮闘 (C)2011「うさぎドロップ」製作委員会

 では、松山ケンイチのどういった部分が魅力で、今の若手演技派俳優は昔とどう変わってきたのか、関係者に聞いてみた。まず、マツケンの魅力について、「うさぎドロップ」のプロデューサーはこう話す。

「同作の主人公ダイキチ役に松山さんを起用した理由は、無骨で不器用な彼の雰囲気が、シャイで優しいというダイキチのキャラクターとあっていたからです。また、彼の魅力は、どの時代の、どのようなキャラクターも演じられるという演技力はもちろんですが、芯がしっかりし、ぶれないところでしょうね。それに、スクリーンの大画面が似合う役者だと思います。テレビのモニタではなく、映画のスクリーンではえる芝居ができる。それゆえ、映画業界から引っ張りだこの存在なのではないでしょうか」

 また、ほかの関係者も前述のプロデューサー同様、「松山ケンイチは真面目で、演技に対して真剣に取り組んでいる」と口をそろえる。彼と一緒に仕事をしたことがある人物は、「松山さんは、主演の自分が座長となって全員を引っ張っていく、ムードメーカーで場を盛り上げるといったふうではなく、自身の演技で語る感じでした。主演の人間がアイデアを出し、真面目に取り組んでいれば、自然とほかのキャスト、スタッフも頑張ろうと思えます。寡黙ではなく、現場で面白い話もたくさんしてくれますが、基本的に真面目な方なんでしょうね」。

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