Intel CPUを搭載したMacでWindows XPの起動を可能にするツールが登場した。といっても「Windows XP on an Intel Mac」プロジェクトの「XOM」のことではなく、リリースしたのは本家Apple Computer(以下、Apple)。この「Boot Camp」はまだβ版だが、いずれ正式に次期Mac OS X“Leopard”に付属するとなれば期待してしまう。さっそくこれを使ってみたので速報という形で紹介しよう。
まず今回の試用で必要なもの列挙する。
1.Boot Campのインストール
ダウンロードしたBoot Campソフトウェアのイメージファイルをマウントさせると、その中身は下の画面のようになっている。すでにちゃんと日本語化されているのだ。この「インストールの前にお読みください.app」がインストールの手順書になる。可能ならプリントアウトしておこう。
ここから「BootCampAssistant.pkg」をダブルクリックすると「Boot Campアシスタント」が「ユーティリティ」フォルダにインストールされる。でも、筆者の場合インストールされたアシスタントを起動すると次のエラーが出てしまった。
2.ファームウェアアップデート
そこで、ファームウェアアップデートをかけることになる。これは、ダウンロードしてインストールすると、確認後アップデートツールが起動して書き換えの準備まで一気にしてくれる。あとは画面の指示に従ってシャットダウンした後、電源スイッチを押しっぱなしで起動させると、いかにも書き換えていますというプログレスバーの画面になる。書き換えが終わると自動的に再起動する。
3.Boot Campアシスタントの実行
ファームウェアが新しくなったら今度は「Boot Campアシスタント」はちゃんと起動する。うまく起動すれば最初の画面に続いてこの画面になる。
ここで行うのはWindows XPをインストールした後で必要になるMacintoshのハードウェア用ドライバディスク「Macintosh Dreivers CD」の作成だ。「すぐに作成」を選んで、空のCD-Rをドライブに入れて「続行」を押すとディスクが作成される。作られたCDはもちろんISO9660(Joliet)フォーマットだ。
4.インストール用のパーティションの作成
次はパーティションの作成を行う。
このアシスタントでは、HDDの内容を保持したままでパーティションを切り直すことができる。ただし、内蔵HDDにしか使えないし、すでにパーティションが切ってあるものにも使えない。筆者の場合その点は大丈夫だったのだけどその次ではまった。「パーティション作成」をクリックすると下のエラーがでてしまうのだ。
これはその人の環境によるところのようで、ほかにインストールした人の話を聞くとたいていは問題なく先に進めるようだ。かなり悔しい。
動かせないファイルっていうのは多分swapfileなんだろうと勝手に思って、ターミナルを叩いてswapfileを作り直させたりしたのだけど、だめだった。仕方がないのでディスクの内容をバックアップし、再フォーマットしてリストア。もちろん、こういう危ないツールのβ版を使うときには、まずバックアップをとっておくというのが鉄則なのだ。さぼりそうになったのでちょうどいい(でもこの作業に3時間くらい費やしてしまった)。
リストア後は問題なく切り分けられた。なお、Windows XP用のパーティションサイズはデフォルトでは5Gバイトなのだけど、これではちょっと窮屈だ。分割線を左にドラッグしてすこし容量を増やしておいた方がいいだろう。筆者は10Gバイトにしてみた。切り分けが終わると下の画面になる(*2)。
*1SP2以前のインストールCDしかない場合にはこの方法(WinFAQ)でSP2適用済みのCDを作ることができる。ただしこの作業にはすでにWindowsが起動しているマシンが必要だ。
*2「Boot Campアシスタント」では、切ったパーティションを元に戻すこともできる。この場合Windowsパーティションの内容は失われる。
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