テレビ関連機能を組み込んだPCにおける最近の流行は「複数同時録画」への対応。というわけで、type Hにもキャプチャーカードを2枚搭載したモデルが登場した。
キャプチャーカードを2枚搭載することで、録画中でも別番組の視聴が行えるだけでなく、その気になれば2番組とも録画ができる。しかし、それぞれのキャプチャーカードは役割が異なっており、第1のキャプチャーカードは通常の視聴と録画を担当し、第2のキャプチャーカードは一番組目の録画を行うことに注意が必要だ。
これらはDO VAIOでシームレスに予約と視聴がおこなえるようになっており、重なる時間帯の録画もそれぞれのキャプチャーカードに自動的に割り振って行える。もちろん3つめの番組が重なった場合は、録画できない旨の警告ダイヤログが表示される。VAIO type Xのように何が何でも撮りまくるというユーザーでない限り、2番組同時記録で十分だろう。
2枚のキャプチャーカードの違いは担当する役割だけにとどまらない。例えば、外部入力端子も片方にしか付いていない。本体前部とキャプチャーカードについている外部入力端子から入力した映像の録画も片方のキャプチャーカードだけが担当する、というわけだ。
「本体だけでFeliCaと連携する」とはVAIOの家庭用PCで打ち出された新たなコンセプト。夏モデルからは店頭モデルの筐体にFeliCaのリーダライタが搭載されるようになっている。
type Hには本体の上部に「FeliCaポート」と名づけられた非接触タイプのリーダライタが内蔵され、FeliCaをその部分にかざすだけで利用できる。ここで注目しておきたいのが、Edyカードの残高表示やチャージ(事前登録)ができるだけでなく、PCならではの連携機能が用意されたこと。FeliCaには固有のシリアル番号が入っており、これを「認証デバイス」として使うことができるのだ。
例えば、FeliCa連携ユーティリティソフト「かんたん登録」では、カードごとにWebサイトの入力フォームに必要な個人情報を登録でき、この情報を使ってWebサイトの入力処理で求められる項目の入力が自動でできるようになる。また、同じく「ID Keyholder」はカードごとにWebサイトで入力するID/パスワードを登録することで複雑なパスワードでも容易に入力できる。
専用のセキュリティキーやシリアル番号の入ったUSBメモリを使用して同様の機能を持った製品はあるが、すでに普及したEdyカードやSFカード(Suica/ICOCA)が使えるのはありがたい。
VAIO type HはPCのパワーもさることながら、自室やリビングで違和感のないデザインや、FeliCaを利用した使い勝手など、家庭で使うためのさまざまな工夫が凝らされたPCに仕上がっている。誰でも容易に使え、また処理能力が向上したのにお買い得価格となっているお奨めのPCだ。
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