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携帯で“和製ビデオポッドキャスト” オリコンが検討

» 2006年02月17日 19時42分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 オリコンは、急成長するポータルサイトを軸にネットビジネスの幅を広げる。新チャンネルの立ち上げやトラックバック対応などでページビュー(PV)やユーザー増を図るほか、楽曲のプロモーション動画などをminiSDカードに転送し、携帯電話で楽しむという、ビデオポッドキャスト的な企画も検討している。

ALT 「エンターテインメントポータルを目指す」とオリコンの小池恒社長

 オリコンのWebサイトのアクセス数は昨年10月のリニューアル以来急増し、2月に1億PVを超えそうという。ドライブとなっているのは、「Yahoo!ニュース」などに配信したニュースからのトラフィックと、独自の音楽ランキング番組。ランキングを動画で紹介する「ORICON TOP 20」は月間400万アクセス、音声のみの「ORICON TOP 40」は週間15万アクセスを集めているという(関連記事参照)

 ポータルは、3月中旬に新たに、ビジネスパーソン向け「ORIGINAL CONFIDENCE」、女性向けの「ELSA」、音楽情報を扱う「WM」の3チャンネルを新設。ターゲット別にニュースを分類して掲載し、ユーザーをセグメント化して広告媒体としての価値を高める。4月には動画広告も導入する計画だ。

 ニュース記事にトラックバック機能を付け、ブログコミュニティーとの親和性も高める。6月ごろには音楽配信のアフィリエイト事業も始める予定だ。

 昨年始めた音楽配信事業は、「月間6万〜7万ダウンロード程度。おそらく、iTunes Music Storeに次いで2位」という。ただ、音楽ダウンロードが本格的に普及するには「レンタルを意識した低価格なプライシングが必要」とし、しばらく時間がかかりそうという。

 動画のダウンロード配信は「JASRACの規定で権利料が高すぎる」ため行っていない。小池社長は「PCで動画をダウンロードし、miniSDカードに転送して携帯電話で視聴するというスタイルが、動画配信にとっては理想的」と考えており、サービス化を検討中だ。権利者が受け入れやすいDRMを検討したり、SDカード開発元の松下電器産業と交渉しているという。

 「例えば漫画のコンテンツも、PCでダウンロードし、SDカード経由で携帯に転送する時代が来ると思う」と小池社長は話し、音楽だけでなく、漫画などを含めたエンターテインメントコンテンツを総合的に扱いたい考えを示した。

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