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Broadcom、特許侵害でQualcommを提訴

» 2005年05月20日 08時19分 公開
[ITmedia]

 通信機器向け半導体企業の米Broadcomは5月19日、Qualcommを特許侵害で米カリフォルニア州中部地区連邦地裁に提訴したと発表した。Qualcommの現行および次世代携帯電話製品・サービスの販売差し止めを求めている。

 訴訟の中でBroadcomは、有線・無線通信とマルチメディア処理技術に関するBroadcomの特許10件をQualcommに侵害されたと主張。Qualcommのマルチメディア/強化型/統合プラットフォームチップと、携帯電話向けVoIP技術の「QChat」を含む、ベースバンドおよびRF統合回路の製造・販売差し止めを申し立てるとともに、損害賠償を請求している。

 さらに、QualcommがBroadcomの特許5件を侵害した統合回路などの製品を輸入しているのは不正取引行為に当たるとして、同日、米国際貿易委員会(ITC)に苦情を申し立てたことも明らかにした。ITCに対し、Qualcommの輸入に関する調査を実施して米国への輸入禁止を言い渡すとともに、輸入済みの製品も販売禁止を命じるよう求めている。

 携帯電話業界は音声のみのサービスから、多彩なマルチメディアサービス提供に向けた移行期にあるとBroadcomは指摘。同社ではBluetooth、無線LAN、セルラーベースバンド、マルチメディア処理、VoIP、ストレージ、セキュリティなどの技術で幅広い知的財産を保有していると強調している。

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