KDDIはau携帯電話のデザイン性をさらに高めるため、この2006年秋冬モデルから全機種に対して、デザインのトータルプロデュースを試みた。そのプロデューサーとして白羽の矢が立てられたのが、日産自動車のコンセプトカー「Be-1」「PAO」、au design projectコンセプトモデルとして公開された「HEXAGON」や「MACHINA」(2005年11月1日の記事参照)などの作品で知られる、ウォーターデザインスコープの坂井直樹氏だ。
東芝製端末「DRAPE」は、その坂井氏が自らデザインを手がけたもの。それだけに、同氏が2006年秋冬モデルのデザインコンセプトとして掲げる、“プレミアム”“ラグジュアリー”、そして成熟を意味する“マチュア”、3つのキーワードを象徴する端末となっている。
DRAPEの外観上の最も大きな特徴は、端末の背面/裏面とも左右対称に施された、その名の通りドレープ型の造形だ。衣類や掛け布の優美なひだを意味するこのデザインは、携帯に上質な質感やエレガントさを持たせると同時に、端末を握ったときのグリップ感の向上にも一役買っている。
モチーフとなっているのは、1920〜30年代の建築物などに用いられたアールデコ様式。アールデコの特徴である、流線形と直線を組み合わせた幾何学的なデザインを採用することで、当時の華やかさやラグジュアリー感の演出を試みたという。
なおデザイナーズ携帯というと、あえて機能を絞り込んだコンセプトモデルというイメージが強いが、DRAPEは機能面も充実した端末となっている。auが新たに開始する高速通信方式「CDMA2000 1x EV-DO Rev.A」に対応し、テレビ電話の利用が可能。そのほか「デコレーションメール」「EZチャンネルプラス」「EZニュースフラッシュ」「絵しゃべりメール」「au My Page」「LISMO」などの各種サービスにも対応する。「EZ FeliCa」こそ搭載しないものの、それ以外の機能は兄弟機にあたる「W47T」とほぼ同等となっている。
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