今を「音楽フェーズ」とみるパナソニックがP902iSで仕掛けたことパナソニック モバイルに聞く「P902iS」(前編)(1/2 ページ)

» 2006年06月05日 15時00分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 「P902iS」を一言で言い表すなら、「着うたフル対応のミュージックFOMA」ということになる。2GバイトのminiSDカードに対応し、ワイヤレスイヤフォンとBluetooth接続できる点からも音楽重視の姿勢が見て取れる。

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 パナソニック モバイルコミュニケーションズの商品企画グループ商品企画第一チーム主事、周防利克氏は“携帯で競争するポイントは変遷している”と話す。「最小・最軽量」にフォーカスするフェーズや、「2つ折りで大画面」にフォーカスするフェーズなどがある中で、今は「音楽のフェーズだ」という考え方だ。同氏と、プロジェクトマネジメントグループのプロジェクトマネージャー、福田正宏氏にP902iSの特徴を聞いた。

いいイヤフォンがないなら、自分で作る――パナソニック製イヤフォン

パナソニック モバイルの周防氏

 音楽ケータイには、無線イヤフォンがあると非常に便利だと周防氏は話す。例えば携帯と有線イヤフォンを一緒にカバンに入れていると「携帯にイヤフォンケーブルをぐるぐる巻きつけることになる。すると着信があったとき、ケーブルが絡まって折りたたみが開かない(笑)。えらい慌てて、ケーブルをほどいたりして……」。P902iSではBluetoothのハンズフリープロファイルとA2DPプロファイルに対応することで、無線イヤフォンを利用可能にした。

 しかし今度は、安価で小型の理想的な無線イヤフォンがないと感じたという。そこで、パナソニック モバイルとして満足がいく製品を手がけることになった。それが別売イヤフォン「ワイヤレスイヤホンセット P01」で、これはドコモブランドで発売される。これに伴い、P902iSとワイヤレスイヤホンセット P01、それにプレミアムカスタムジャケットをセットにしたP902iSの「ミュージックエディション」も販売される運びとなった。

Photo ミュージックエディションは、P902iSのブラック×スモークブラックとプレミアムカスタムジャケット、それにワイヤレスイヤホンセット P01がセットになっている
Photo パナソニック モバイルの資料より。有線接続イヤフォンと無線イヤフォン、“Which is smart?”

 ワイヤレスイヤホンセット P01は小型で、「男女が使えてTシャツにも似合うデザイン」のBluetoothイヤフォン。P902iSは着信時に音声で「誰からの電話です」というアナウンスをする機能を備えており、耳元でこのアナウンスを聞いた上で通話をとれる。ちなみに有線イヤフォンの場合は、非接続時に着信音が鳴り、イヤフォンを接続しているときは音声アナウンスで通知する……といった使い分けもできる。無線イヤフォンのイヤーピースは「グループ企業のPAVC(パナソニックAVCネットワークス)で出しているオーディオのピースと同じデザインのもの」だという。

Photo ワイヤレスイヤホンセット P01の裏面には円形のキーが配置されており、ボリューム調整など各種操作が可能。着信時に真ん中のキーを押すことで、通話を開始できる

(左)電源キーは側面にある。イヤフォンは自分の好きなものに付け替えることも可能(右)充電用のコネクタは、FOMAの共通コネクタと仕様を合わせてある。ちなみに連続再生時間は4.5時間、連続通話時間は6時間とのこと。右側には、写真では見えにくいが小さいマイク穴が見える

 Bluetooth設定は、デスクトップ上に用意されたアイコンからワンステップで行えるようになった。「従来はメニューから下の階層にもぐっていって設定していた。細かいところだが、使い勝手を改善している」。1つのBluetooth機器に対して、ハンズフリープロファイルとA2DPプロファイルを一度に連続設定できるようにもしてあるとのこと。ちなみに“ミュージックエディション”を購入したユーザーなら、予めP902iSとワイヤレスイヤホンセット P01をペアリング済みなので、Bluetooth設定の必要がない。

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