「iPod+iTunesに対抗できるサービスだ」──auのLISMO(1/2 ページ)

» 2006年01月19日 16時58分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 KDDIは、「着うた」などで培った音楽サービスでの強みを軸に、PCでも音楽配信事業に乗り出す。音楽ケータイを「iPod」のようなポータブルオーディオプレーヤーに見立て、「iTunes」に相当するPC用楽曲管理ソフト「au Music Port」を無償提供。さらに、au Music Portから楽曲をダウンロード購入できるサービス「DUOMUSIC STORE」も4月に開始する予定だ。

 この総合音楽サービスは「au LISTEN MOBILE SERVICE」と名付けられ、略称でLISMO(リスモ)と呼ぶ。同時発表したWIN端末7機種で利用が可能だ(1月19日の記事参照)

 コンテンツ・メディア事業本部長の高橋誠氏は、「これはFMC(Fixed Mobile Convergence)の1つ。音楽から始まる、ケータイからPCに広がるサービスを様々なジャンルに拡大していく」と意気込む。

「iPod+iTunesに対抗していけるサービスだ」

 PC向けに高機能の楽曲管理ソフトを無償提供し、Webサイトから楽曲を有料販売する。楽曲管理ソフト内からポータブルオーディオデバイスに楽曲を転送し、モバイル環境で音楽を楽しむことができる──。

 これがau Music Port+音楽ケータイのモデルだ。そしてアップルのiPod+iTunesのモデルもほぼ同様のものになっている。

 「iPodはすべてをワンセットにして提供している。これを意識して、KDDIとしてPCも含めてどう提供していくのかを検討した。(iPodと違い)携帯電話の場合、ポータブルプレーヤー台数が飛躍的な数で伸びていく。(iPod+iTunesに)対抗していけるサービスだと思っている」(高橋氏)

「au Music Port」では、携帯でダウンロードした「着うたフル」をバックアップしたり、音楽CDから楽曲をリッピングできる。4月には有料で楽曲をダウンロードするサービスも始まる。リッピング済みのMP3やAACなどの楽曲を取り込むことはできない

 LISMOでは、楽曲のエンコード方式に、着うたフルと同じHE-AAC(aacPlus)を用いる。ビットレートなどは着うたフルと同様だ。DRM(著作権保護方式)は携帯の電話番号に紐づけられた、独自のものを用いる。

 特徴的なのは、4月に開始する音楽販売サービスDUOMUSIC STOREの決済方式に、携帯電話の通話料と合算で支払える「まとめてau支払い」を採用したことだ。「携帯の4桁の暗証番号をPCで入れるだけで、楽曲が購入できる」と高橋氏。クレジットカードを持てない若年層や、クレジットカードを使ったネットショッピングに不安を持つ層を取り込むことを狙う。

次ページ:DUOMUSIC STOREの詳細

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月26日 更新
  1. 楽天モバイルのスマホが乗っ取られる事案 同社が回線停止や楽天ID/パスワード変更などを呼びかけ (2024年04月23日)
  2. シャープ、5月8日にスマートフォンAQUOSの新製品を発表 (2024年04月24日)
  3. スマホを携帯キャリアで買うのは損? 本体のみをお得に買う方法を解説 (2024年04月24日)
  4. 貼り付ければOK、配線不要の小型ドライブレコーダー発売 スマート感知センサーで自動録画 (2024年04月25日)
  5. Vポイントの疑問に回答 Tポイントが使えなくなる? ID連携をしないとどうなる? (2024年04月23日)
  6. 中古スマホが突然使えなくなる事象を解消できる? 総務省が「ネットワーク利用制限」を原則禁止する方向で調整 (2024年04月25日)
  7. 通信品質で楽天モバイルの評価が急上昇 Opensignalのネットワーク体感調査で最多タイの1位 (2024年04月25日)
  8. ドコモ、「Xperia 10 V」を5万8850円に値下げ 「iPhone 15(128GB)」の4.4万円割引が復活 (2024年04月25日)
  9. 「iPhone 15」シリーズの価格まとめ【2024年4月最新版】 ソフトバンクのiPhone 15(128GB)が“実質12円”、一括は楽天モバイルが最安 (2024年04月05日)
  10. スマートグラス「Rokid Max 2」発表 補正レンズなくても視度調節可能 タッチ操作のリモコン「Rokid Station 2」も (2024年04月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年